紛れない気 ページ8
帰りの新幹線の中で
携帯のAちゃんの連絡先を
４年ぶりに開いた
連絡が取れなくなった日から１ヶ月
毎日かけていた
俺の願いとは虚しく
その連絡に折り返しが来ることはなく
開くことさえやめてしまっていた
”どちら様……ですか？”
返されると思っていなかった言葉が
衝撃すぎて頭の中で繰り返される
携帯をしまおうとすると
メッセージを受信した通知に携帯を見た
大吾れーん!
今日、おふなんやろ?
一緒に飯いかへん?
誰に聞いたんやろ
まぁ、そんなことはどうでもいいかと
今日は、一人でいたくないと思い
Renええけど
俺、今東京に戻る新幹線の中やから
戻ってからになるで?
大吾ええよ!
俺もまだ、かかりそうやから
東京駅に着いたら連絡してや!
Ren了解
そう、大吾に返すと
本当に携帯をしまい、東京に着くまで
大阪から、東京への風景を眺めて
気を紛らわそうと思ったんに
引っ越しの見送り来てくれへんかったな
約束したやん
なんて、紛らわすことはできなかった
俺の記憶の所々でAちゃんの存在は大きいんに
君の記憶には俺はいないんかな
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sugar(プロフ) - はじめまして。少し気になってしまって。「二頭を追うものは」のくだりですが本来は「二兎を追う者は一兎をも得ず」です。うさぎを表しているので、二兎を〜となります。訂正されたほうがよいかな、と思い失礼ながらコメントさせていただきました。 (1月29日 21時) (
レス) @page3 id: 6fcf1f20df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：gmatf | 作成日時：2023年4月2日 22時
