かさねる嘘 ページ36
注文を終えて
どうやって切り出そうなんて考えていると
A「さっきさ、初めて会った時のこと
思い出したって言ったでしょ？」
『へっ？あ、おん』
A「その時、廉くん
私に”久しぶり"って声かけたよね？
私達ってどこかで会ってるの？」
全てを話してしまおうか
橘さんに聞いた話も含め
そして、その流れで告白してしまおうか
なんて、考えた
やけど、弱みに漬け込むみたいが嫌で
『一目惚れやってん』
嘘をついた
A「へ？」
『花屋で花束みて笑ってる顔が綺麗で』
４年前と変わってへんくて
『その笑顔を俺にも笑いかけて欲しいって
思ってたら声掛けてた』
A「でも、連絡先はたまたまでしょ？」
『うん、偶然』
んなわけないやん
やけど、花屋で話しかけられた相手が
自分の連絡先知ってたらなんて
怖いと思うやろから
『スタンプ送ったんはホントに偶然』
嘘を重ねる
『やから、さっき店に入ってきた時
驚いてた』
A「全然、わかんなかった！笑」
久しぶりに会えたんが嬉しかった
やから、もう離れたくない
君と離れない為なら
どんな嘘でもつき続ける
やから、もう俺の前からいなくならんといて
『こんな出会いもう一生ないと思う
やから俺と付き合ってくれませんか』
4年前言えなかった言葉を言えた俺とは真逆に
初対面の俺とこんなことになると思ってなかったのか
Aちゃんは顔を真っ赤にして
言葉に困っているようやった
A「今日、やっと顔知ったわけだしさ」
俺は、4年間忘れたことなかったんや
『俺、もしかしてタイプやない？』
A「いや、逆で
逆っていうか綺麗過ぎるというか」
『逆ってことはタイプなん？笑』
A「もう！ちょっと真剣に言ってるのに
私たち、お互いの仕事とかもさ知らないし
もう少し知ってからでも」
『あぁ、ごめん
言ってなかったな』
そう言って、立ち上がった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 84人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sugar(プロフ) - はじめまして。少し気になってしまって。「二頭を追うものは」のくだりですが本来は「二兎を追う者は一兎をも得ず」です。うさぎを表しているので、二兎を〜となります。訂正されたほうがよいかな、と思い失礼ながらコメントさせていただきました。 (1月29日 21時) (
レス) @page3 id: 6fcf1f20df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：gmatf | 作成日時：2023年4月2日 22時
