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「飲んでもええ？」
『あかんよ。』
半分くらい残っていたお酒を飲もうとする風雅。
絶対飲ませへん、と奪って喉に流す。
『未成年がいきっとんなよ』
「めっちゃ言うやん、3歳しか変わらんし」
『3歳"も"やで』
時には厳しくせんとな、言うてもまだ18歳やからな。
『はよ、風呂入ってきな』
はーい、と素直に返事をして風雅は浴室へと向かった。
風雅がお風呂入ってる間に、布団の準備をしようとした時大晴からの着信。
『もしもーし』
福「あ、でた」
『でるよ、そりゃ。どしたん』
福「なんとなく。何してんかな思って」
『今風雅が家に来てんねん、風呂入っとるけど』
福「え、なんで風雅が？ひとり？」
『おん、ひとり。終電逃したって』
福「…気ぃ付けろよな」
『ほんまよなぁ、って大晴が言うことちゃうで。うちホテルやないんやから。』
週一でうちに来てる大晴。今日の風雅みたいに「終電逃した」って。
福「…いや、そういうことちゃうけどけどな」
『あっ、もう上がったん?』
小島か大晴か誰かが置いてった服を着て戻ったきた風雅。
口パクで '電話' ？と聞いてきたから、頷いて答える。
『ドライヤー使ってええで。化粧水とかも、あるもん使ってや』
福「風雅戻ってきたん」
『びしょびしょでな。ちょ、乾かしてくるわ。
また明日な、大晴』
福「ん。あぁおやすみ」
ほぼ強引に電話を切って風雅の元へ行く。
「電話してたんちゃうの」
『水も滴るいい男がいたもんで。乾かしちょる』
ドライヤーを握って彼の髪に触れる。
いつの間にか越されていた身長に、惜しくも届かず、
『届かん、しゃがめ』
「自分からやりたい言うたのに、こわー」
洗面台の前で膝立ちしてもらう。
鏡の前で携帯を構えて写真を一枚撮る風雅。
「先輩に髪乾かしてもらってまーす」
『いぇーい、さらさらデース』
綺麗な金髪を痛めないよう優しく乾かす。
「頭撫でられてるみたい」
『うん実際撫でててる』
ドライヤーの最中、温かくて眠くなったのかうとうとしている。可愛い。
普段、ツンツンばっかやからたまにはこうやって甘えてくれるから余計に可愛がりたくなんねんな。
「そういえば、トイレにりとるのアクスタ置くのやめてくれへん」
『それはええやん』
「回収して帰んで」
『出禁にするで』
やっぱ、全然可愛くなかった。
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作者名：ぼんじり | 作成日時：2022年10月9日 17時
