余韻に浸って ページ27
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初単独アリーナの1日目を終えた今。
昨夜は緊張で眠れなかったし、今日は疲れてるからすぐ寝れるかなって思ってホテルのベッドに1時間くらい潜ってたけどまだ今日の興奮が治ってないのかいくら目を瞑っても眠れない。
『あーー、寝られへん』
誰か起きてへんかなって思ったけど、みんな疲れてるだろうし開きかけたLINEも閉じる。
こういう時は、散歩や散歩！
なんて深夜のテンションでベッドから起き上がり一応のマスクとメガネだけして外に出た。
ちょっとだけホテルの周りを歩こうと、イヤフォンを付けて最近よく聞く曲を流す。
あぁ、この9月末の生ぬるい気温が夜の散歩にはちょうどええんよな。暑くも寒くもないこの感じ。
数分歩いて近くにあったベンチに腰掛けて今日の光景を思い出す。
なんか、今でも夢見たいやったな。うちらが、関東で単独ライブなんて。まだ終わってへんけど。
7月のサマパラが中止になった時は正直悔しかった。せっかくのチャンスが、なんて根に持っていた。
でも、こうやって、色んな方々のおかげで別の形でライブを開催することができて、ほんまによかったと思ってる。
そんなことを思いながらぼーっとしていれば、誰かからの電話の通知ではっとする。
『もしもし、』
「おつかれ」
『あ、え、元太？！』
電話の相手は今アメリカにいる元太で、正直名前も見ずに出てしまったから誰か一瞬分からへんかったけど声で気付いた。
「そう、ごめんね夜遅くに」
『全然ええねんけど、あ…』
「Aには、言っとこうと思って。俺たち、デビューする」
『やっぱそうよな、、ほんまにおめでとう！！』
「なんか、変に流されちゃってるけど。ありがとう」
デビューのことを伝えたかったらしく、わざわざ電話をくれた元太。が、結局は日本に帰ってきたらあれを食べよう、何処どこに行こうなんて話になる。もちろん、今日のライブの話もした。
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作者名：ぼんじり | 作成日時：2022年10月9日 17時
