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第4話 ページ6

甚爾side

『甚爾くーん!』

廊下を走るクソガキ。あぁ、今日も来やがった。

最近は会いに来る頻度が減っていたが、それでも来る度に露骨に面倒だと言う表情をする俺。

甚爾「あ?また来たのかよ。次期当主候補サマが油売ってて良いのか?」

『ええのええの、今は先生が動けへんし。』

縁側に座る俺の隣に座って、俺の表情なんて気にしないように笑うガキ。

甚爾「動けない?何やったんだお前」

『先生が悪いんや。俺はちょーっと本気出しただけやし。』

脚をプラプラさせながら唇を尖らせたガキを見る。

コイツが年相応以上…いや、7歳にして異常な程に強いのは分かる。身体の扱い方、術式の扱い方…全てにおいて、異常に慣れている。

だからこそ、コイツは力を調節していた筈。何があった?

…まぁ、別にどうでも良い。この家の奴等がどうなろうと、俺には関係ねぇからな。

目の前でコイツが死のうと、別にどうでも良い。今みたいにナイフが飛んで来ても、俺は何もしてやらねぇ。

『はぁ…甚爾君との時間を邪魔されるの嫌なんやけど。狙いは俺か甚爾君か…いや俺か。』

ガキは素早く刀を抜いて、飛んできたナイフを全て弾いてみせた。

それも、弾かれたナイフが俺に飛んでこないように。

甚爾「ハッ、ちったぁやるようになったじゃねぇか」

素直に褒めてやりたいとも思うが、口から出るのは憎まれ口ばかり。

『…!久し振りに甚爾君に褒めて貰うた気ぃするなぁ』

それでも、それでもコイツは嬉しそうな顔をする。

甚爾「…俺に褒められて何になる?誰にも自慢出来やしねぇだろ。猿に褒められたなんて」

『甚爾君は優しいしかっこええし、凄く強い。…他の誰かに褒めて貰うよりずっと嬉しいわ。
大好きな人に褒められるって、甚爾君が思てる以上に嬉しいことなんやで』

真っ直ぐに目を見て言われたから、無言で雑に頭を撫でてやる。

甚爾「まぁ、残念だったな。俺はもう直ぐ家を出て行く」

『…なら、俺も連れていってや。甚爾君、お金に困るやろうし…お金や禪院家の事は、俺がなんとかするさかい。』

いつも落ち着いているガキが、何故か焦っているように見えた。

甚爾「ガキ1人居るだけでどれだけ大変になるか分かってるか?それに、自分が次期当主候補の自覚だって」

『そやけど…俺はこの家から出ていかなあかんのや。』

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ばたしょ(プロフ) - 私事で申し訳無いのですが、ひっさびさ占ツクに戻ってきたら2年前もめちゃくちゃ好きってコメしてました!やっぱりお話しの書き方、キャラ同士の会話などが最高過ぎます^_^素敵なお話をありがとうございます! (1月14日 23時) (レス) @page36 id: 14c266a85b (このIDを非表示/違反報告)
ばたしょ(プロフ) - めっちゃ好きです!更新頑張ってください!勝手ながら応援させて頂きます!! (2022年3月26日 22時) (レス) @page37 id: 299e49a5ff (このIDを非表示/違反報告)
水泳進化人(プロフ) - やっぱキャラ同士の会話が好きです。ツンデレ…!!! (2022年2月26日 15時) (レス) @page37 id: 30ca69ad2f (このIDを非表示/違反報告)
作者です - 真柴白さん» 読んでいただきありがとうございます…!!今までの話の修正もしつつ、更新頑張りますね! (2022年2月23日 21時) (レス) @page37 id: d7b45fdc8c (このIDを非表示/違反報告)
真柴白 - 最初は、『ン?』と思ったのですが…。読み進めて行く内に、面白っと思いました。 更新お待ちして下ります。 (2022年2月14日 0時) (レス) @page36 id: 16a3b8d68e (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2021年4月11日 23時

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