第17話 ページ20
Aside
「我は、人間の魂を喰らうこともある。
感情の…例として喜怒哀楽を挙げるぞ？そして、"喜と楽を白"、"怒と哀を黒"とする。
"白はプラスの感情"、"黒はマイナスの感情"と考えて良い。」
あ、絶対に話長くなるやつだ。なんか変な方向に行きそうだし…魂が白いとか黒いとか、なんじゃそりゃ。
「我は人間の魂を見ることも出来てな、我は白ばかりや黒ばかりの魂は好きではない。
人間味がない気がしてな…我の好みだと言われてしまえば、それで終いなのだが。」
『俺の魂が綺麗ってのは、貴女の好みだったってことですか？』
「…まぁ、そうだな。不思議なことに、お前の魂は一度死んだような跡がある。」
問いに頷いた狐面。
今まで見てきた魂の中でも特に黒いだとか、だけどそれを上手く隠しているだとか、話を続けている。
「お前、何度も地獄を見てきたな？何れだけの地獄を見てくればこんな色になるんだか…」
何度も地獄見てきた？見てきたどころか、ずっと地獄の中で生きてきたわ。
そんな事を考えていると、気絶していた術師の片腕が、文字通り"弾けた"。
その血は辺りに飛び散り、俺の頬にも着いた。
『…は？』
「ふむ、多少揺らいだが…思ったよりは揺らがないな。ここまで感情を隠すのが上手い人間を我は見たことがない。」
治療を先に済ましたい…けど、目の前の呪霊を止めないと。
そう思った時には狐面との距離を詰め、刀で首を狙っていた。
こんな状況でも、冷静に動く頭と身体。"死"に慣れてしまっているのだ。
「ほう…更に気に入った！神であった我を恐れず刀を向けてくるとは。良いぞ、相手をしてやろう。」
『神で"あった"ね…今は神やないって言う自覚があって良かったわ、祓いやすい。』
刀は首ではなく仮面に掠り、距離を取られてしまった。
けど、これでいい。これで反転術式を使える。
腕が弾けたのにも関わらず、術師は目を開けない。脈は…ある。まだ死んでない、助けられる。
『…なぁ、なんでこの人の片腕が弾けたん？』
全呪力を反転術式に注いで、出きる限り腕を再生させながら問う。
「それ程までの反転術式は久方ぶりに…まぁ、其奴はもう用済みであったからな。死のうがどうでも良い。」
どれだけ会話が成り立とうが、友好的な態度を取ってこようが、所詮呪いは呪い。
神から変異した呪いは厄介な物だと、やっと理解した。
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ばたしょ(プロフ) - 私事で申し訳無いのですが、ひっさびさ占ツクに戻ってきたら2年前もめちゃくちゃ好きってコメしてました！やっぱりお話しの書き方、キャラ同士の会話などが最高過ぎます^_^素敵なお話をありがとうございます！ (1月14日 23時) (
レス) @page36 id: 14c266a85b (このIDを非表示/違反報告)
ばたしょ(プロフ) - めっちゃ好きです！更新頑張ってください！勝手ながら応援させて頂きます！！ (2022年3月26日 22時) (レス) @page37 id: 299e49a5ff (このIDを非表示/違反報告)
水泳進化人(プロフ) - やっぱキャラ同士の会話が好きです。ツンデレ…！！！ (2022年2月26日 15時) (レス) @page37 id: 30ca69ad2f (このIDを非表示/違反報告)
作者です - 真柴白さん» 読んでいただきありがとうございます…！！今までの話の修正もしつつ、更新頑張りますね！ (2022年2月23日 21時) (レス) @page37 id: d7b45fdc8c (このIDを非表示/違反報告)
真柴白 - 最初は、『ン？』と思ったのですが…。読み進めて行く内に、面白っと思いました。 更新お待ちして下ります。 (2022年2月14日 0時) (レス) @page36 id: 16a3b8d68e (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2021年4月11日 23時
