第11話 13歳 ページ14
Aside
『なんか素直やなぁ、まぁええけど。
ほら、身体冷えたやろ。風呂入ってこいや』
甚爾「お前の方が冷えてんだから、色々やるより先に風呂入ってこい。」
部屋の電気を点け、壁に寄り掛かって携帯に報告書のメモをする。
『心配してくれるのは有り難いけど、今日と明日は学校休みやさかい、後でもええやん?』
そう言った俺に、甚爾君が"何言ってるんだお前"とでも言いたげな目を向けてくる。
…なんかおかしな事言ったやろか。
甚爾「今日は火曜日、明日は水曜日。終業式だって終わらせてねぇだろ。曜日感覚大丈夫か?」
『…領域内と時間差凄かったさかい、忘れとった』
つい口が滑る。領域の事を話すと心配されるから、言うつもりなんて無かったのに。
甚爾「領域?二級の任務じゃ…ッチ、またか」
『まぁ、問題ないわ。一級の範囲までなら祓えるくらいには強いで?俺』
昇級する気はまだない。これ以上注目されたないし。
甚爾「ったく…お前は本当に規格外だな」
『そないな事はあらへん。俺は"この年齢にしては"強いだけや』
悟君とか、傑君とか…俺より強い人なんてザラにいるんやし。
甚爾「…そうかよ。じゃあ早く風呂入ってこい。」
『いやどんな流れやねん。…まぁ、言う通りに風呂入ってくるわ』
〜色々やって就寝後〜
目の前に、楽しそうに笑う傑が居る。…毎年見る悪夢。
傑「じゃあ約束だ。楽しみにしててね」
嘘つきやなぁ。傑が祝ってくれたの、約束をした1年生の時と2年生の時だけやったやん。
景色が切り替わる。俺は2017年の時の姿になっていて、悟と電話していた。
_悟「…"約束破ってごめん、誕生日おめでとう"」
『まだ覚えとったん?律儀やなぁ…"ありがとう、お疲れ様"』
勝手に口が動いた。俺と悟にだけ、意味が分かった会話。
悲しむ時間も無く、帳が降りた時のように辺りが黒く染まっていく。
ここまでは、毎回同じ…ほんまに嫌になるわ。
目の前に28歳の俺が現れる。いや、見た目が俺なだけなんやけど。
「今年はこの夢を見ないと思った?残念!君は忘れちゃいけないんだから、見ないで済む訳無いでしょ。」
コレは誰なのか、何なのか俺は知らへん。
『はぁ〜…うっざ。忘れる訳ないだろ。それも分からないくらい馬鹿なんか?』
刀でソイツの首を跳ばすと、ソイツは影に消えた。
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ばたしょ(プロフ) - 私事で申し訳無いのですが、ひっさびさ占ツクに戻ってきたら2年前もめちゃくちゃ好きってコメしてました!やっぱりお話しの書き方、キャラ同士の会話などが最高過ぎます^_^素敵なお話をありがとうございます! (1月14日 23時) (レス) @page36 id: 14c266a85b (このIDを非表示/違反報告)
ばたしょ(プロフ) - めっちゃ好きです!更新頑張ってください!勝手ながら応援させて頂きます!! (2022年3月26日 22時) (レス) @page37 id: 299e49a5ff (このIDを非表示/違反報告)
水泳進化人(プロフ) - やっぱキャラ同士の会話が好きです。ツンデレ…!!! (2022年2月26日 15時) (レス) @page37 id: 30ca69ad2f (このIDを非表示/違反報告)
作者です - 真柴白さん» 読んでいただきありがとうございます…!!今までの話の修正もしつつ、更新頑張りますね! (2022年2月23日 21時) (レス) @page37 id: d7b45fdc8c (このIDを非表示/違反報告)
真柴白 - 最初は、『ン?』と思ったのですが…。読み進めて行く内に、面白っと思いました。 更新お待ちして下ります。 (2022年2月14日 0時) (レス) @page36 id: 16a3b8d68e (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年4月11日 23時