『私じゃダメなの』 (ページ3)

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久しぶりページ3

そんな出会いを誰にも言わずに2年の初業式になった。
　あの日以降、長尾君とはあまり話せていない。
　そりゃあ、クラスも違うし仕方ないよね…

　『って！なにちょっと落ち込んでんの私』

　「えぇどした？A」

　『あ〜ごめんなんでもない』

　「も〜！せっかくおんなじクラスになれたって言うのに！」

　口をプクッとふくらませて怒るこの子は私の親友の莉子。
　可愛いという言葉がとても似合う子。怒り方も可愛い。もちろんモテる

　『ごめんって！考え事。もちろんめちゃめちゃ嬉しいよ」

　「うそうそ。怒ってないって！Aには笑顔が似合ってるで」

　そんな事を笑顔で言ってくるもんだから女の私でも惚れてしまいそう
　そんな事を考えていると教室に着いた。

　
　「座席表を見に行くぞ〜！」

　『お〜！』

　「A〜…正反対…」

　『なんで！？ありえへんって…』

　
　ありえない。なんでよりにもよって正反対なんだ。
　神様のケチ…

　『莉子…休み時間は絶対行く！』

　「待ってる！莉子からも行く！」

　『それじゃあ！また。周りの子達と仲良くしよーね』

　「Aもね〜！」

　こんな事を言わなくても莉子には相手からくるんやろうなぁ
　と思いつつ別れた。

　『しかも…廊下側の後ろの1番端っこ』

　なんとも微妙。せめて窓側がよかったな…
　そんな事を考えていると、聞いたことのある声がした。

　
　「Aちゃんやん！久しぶり！」

　
　久しぶりにあなたの声を聞いただけなのに
　どうしてこんなにも胸が高鳴るの？