《 明日も明後日もその先も 》 ページ4
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『 つき〜〜〜 』
「 何ですか 剛さん 」
『 なんかいいよねこの時間 』
「たしかに 心穏やかになる気がします 」
ナイターだというのに朝早くから来ていた剛さんと
早出出勤だったわたし
エスコンの芝の上で 何度目かの2人だけの時間
『 勝つって難しいよな 』
「 難しいです 」
あぁ この目
不安に押し潰されかけてる
いつもより水分が多い瞳が どこか遠くを眺めて
まるで1人 何かに閉じこもってるみたい
きっと今は どんな言葉を掛けても受け止めにくいだろうし
ちっぽけな広報のわたしが何かを言える資格も無い
ただひとつ、隣に居ることしかできなくて
どれくらいこうしていただろう
ゆっくりと流れていたはずの時間が
ぱらぱらと職員や選手達が現れた事で球場がいつもの雰囲気に
『 そろそろ行かなきゃか 』
「 そうですね 剛さんもミーティングありますし 」
『 … つきがさ 隣にいてくれるだけで 助かってる、から 』
「 そのまま行ったら 後輩達びっくりしますよ 」
下を向いている剛さんの瞳から ゆっくり落ちていく涙
かっこ悪いな なんて笑ってるけど
いつもチームの為 監督の為 後輩の為 そしてファンの為 と
どんな時も前を向き続けて弱音を口にしない姿を見てきた
だからこそ 2人のこんな時くらいありのままで居て欲しくて
「 明日も 明後日も その先も 」
「 ずっとずっと味方です 」
こんな在り来りな事しか言えなくてすみません と謝る私に
頼もしいって言ってくれる優しい剛さん
『 よし！ 行こ！ 』
そう言って 先に立った剛さんのが伸ばしてくれた手を握り歩く
今日こそ絶対勝つぞ〜！って いつもの可愛い笑顔
みんな貴方の味方で みんな貴方の事がだいすきです
@doux___0 おはなしこちらでも書いてます◎
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作者名：ねね | 作成日時：2023年12月19日 2時
