第36話 ページ37
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A「ここ座っててね」
あんまりよく分かってないけど、この人が僕のお母さんになってくれるみたい。
本当のお父さんとお母さんには会ったことがない。
僕の本当のお母さん、どんな人かな。
僕のこと嫌いなのかな。
椅子から「今のお母さん」を眺める。
A「うわ、ここもじゃん……」
部屋の奥に進んでいくたびに、お母さんはそう呟いてる。
今までのおうちより、このおうちの方が古そう。
なんだかほこりっぽいし、この家、人住んでたのかな。
天井か床にでも穴が開いてたりして。
ここでも床がミシミシいってるし。
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
あ、誰か来た。
A「誰……？」
部屋の奥から戻ってきたお母さん。
なんか怖がってるように見えた。
扉が開いて、見えたのは知ってる人の顔。
山「知念くん！」
A「え、知り合い？！」
知「涼介がいきなりいなくなっちゃったから、追いかけたらここに来たんだ！」
A「そう……なんだ……」
なんだか困り顔のお母さん。
あ、そうだ。ひらめいちゃった。
山「お母さん！知念くんと一緒にここで住みたい！」
A「え？！」
知「さんせーい！」
『ちょっと侑李くん！』
また知ってる人の声。今までのおうちにいたお母さんが追いかけてきた。
『すみません……。ほら、知念くん帰るよ！』
知「やだ、涼介と一緒にいたい！」
『でも…………』
お母さん、僕、知念くんと家族になりたいな。
A「しょうがないなあ……」
『え……？』
A「預かっているという形にしておきましょう。本当のお母さんだとか、引き取り手が現れるまで」
『でも……』
A「私は大丈夫ですよ」
『知念くん、いいの？』
知「うん」
今までのお母さんは、知念くんの背中を押した。
振り返った知念くんに優しく笑って、ゆっくり帰っていく。
山「お母さん！ これが家族だよね！」
A「……そうだね！ 3人の家族だね！」
お母さん、僕、こっちのおうちが好きだよ。
A「よし、このおうちボロボロだから、キレイにしよう！ 手伝ってくれる？」
山&知「うん！」
このお母さんが、僕の理想のお母さん。
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Pocky(プロフ) - 槿さん» 槿さんありがとうございます！是非最後までお付き合いくださいm(__)m (2018年2月9日 7時) (
レス) id: eb2c980ab8 (このIDを非表示/違反報告)
槿(プロフ) - 面白くて続きが気になります!更新頑張ってください! (2018年2月9日 0時) (レス) id: dcd6098eeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポッキー | 作成日時：2017年12月19日 18時
