不老長寿の人魚【地縛少年花子くん】 (ページ5)

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旧校舎まで来てしまった…。
ここは七不思議がいるからあんまり来たくない場所。

「__ような。あれ？あの置物！もしかしてハニ太郎？！あ、私のブローチも！」

「寧々ちゃん！！」

「え、千亜ちゃん？」

「寧々ちゃん、聞きたいことがあるんだけど…。って、それ」

寧々ちゃんが抱えていたのはさっきなくしたものたちだった。
指をさすと、「こんなところにあったの！」と喜んでいた。

「ブローチないと落ち着かなくてー」

そういいながら２人で落とし物の先をいくと、扉が少しあいていた。
のぞいてみると、物怪の変化した姿。

「ひっ」

２人で腰をつく。
私と寧々ちゃんの足を取られ、身動きが取れなくなる。

「見・た・な」

なにこれ、なにこれ！！
物怪ってあんな姿だった！？

怪異だけど、でも戦闘なんてわからない！！
でも寧々ちゃんは助けないと…！
どうしたら…。

「きゃー！！！！！」

ごめん、寧々ちゃん。
こんな役に立たない怪異で。

目をつぶってその時を待つと、懐かしい男の子の声がした。

「蹴散らせ、白杖代！」

そういって杖代が物怪を倒した。
助かった…。

「ヤシロはすーぐイケメンと怪異に引っ掛かるよね」

「えっ」

「あれ？きょうはお友達と一緒？」

私は白杖代を連れた少年から目が離せなかった。

だって…普＜あまね＞にそっくりだったから…。