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慎「俺行きたいところあるんだよね」
慎太郎の一言でやってきたのは自然に囲まれた広い土地。
グランピングがしたいらしい。
慎「動きやすい格好なのに、なんでそんなにきまってんの？CMかと思ったわ」
「えぇ、何、CM来るかなぁ」
動きやすくて寒くない服！と思ってラフだけど体のラインに添わせた、なんか走りやすそうな服。
慎「ほんと、なんでも似合うね」
慎太郎がスマホで何枚か写真を撮ってグループのメッセージに載せた。
似合うって言って貰えるから、オシャレも辞められないんだよね。まぁ根本は好きだからなんだけど。
それぞれから【ずるい】とか【場所特定したから今から行っていい？】とか、そんな内容のメッセージが届いていた。
慎「…はぁ、自然っていいね、癒されるね」
暖かい紅茶を飲みながら暗くなり始めた空を見上げる。
朝から来てたのに楽しくてあっという間だったなぁ。
慎「向こうに星がすごく綺麗に見える場所があるらしいよ？」
「行きたいなぁ…また夜ゆっくり出来る時行こうよ」
慎「うん、行こ！じゃあ今日はこれ飲んだら帰ろっか？」
「そうねぇ、帰ろうかぁ。」
気温が下がり始める午後、慎太郎を乗せて車を発進させた。
慎「最近ひろとこうやって出かけること減ってたし、すごい楽しかった。ありがとね」
「僕も楽しかったし、慎太郎ともっと遊びたくなった。」
慎「仕事あるからあんまり休みないんでしょ？無理しちゃダメだよ？」
「わかったわかった」
それでなくてもひろは細いんだから、と慎太郎はまるで僕のお母さんみたいだ。
だからって訳じゃないけど、なんとなく相談できなかった。
最近の自分の体が変だってこと。
怖いけど、ちゃんと病院に行かないとだよね。きっと。
…
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作者名：ゆうか | 作成日時：2021年3月6日 17時
