bright side【ST】 (ページ35)

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優吾side

家から近くの大きな道路まで、大飛を探しながら走ってたら、

大飛っぽい背丈の人を見つける。

かなり遠いし、人違いかもしれないけど、もしかしたらって思って、赤信号が変わるのを待つ。

信号が青になるまでの間、じっとその人を見つめる。

歩き方、背丈、髪型、

数ヶ月前とはだいぶ違っていても、やはりその人は大飛だと確信した。

目線を大飛に注ぐが、

そんなことは露知らず、大飛は遠くの横断歩道まで止まることなくまっすぐ突き進んでいく。

信号が変わるのをまだかまだかと待っていると、右方向から1台の大きなトラックが走ってきた。

俺の前をとおりすぎて、ちょうど大飛のいる曲がり角に差し掛かった。

息を飲んだ。

ジェ「ひろと！」

ジェシーと思わしき声が響く。

一瞬のことなのに、なんだかスローに思えるほど、

その光景が脳裏へと焼き付けられる感覚だった。

大飛が地面に吸い込まれるように倒れるのが見えた。

時が流れ出す。

倒れた大飛のすぐ側に、ジェシーがいて、

赤信号が色を変える。

走ってその場にたどり着くと、赤く染る地面。

優「大飛？……大飛！」

ジェ「ひろ！ねぇ、目開けてよ！」

優「…、電話、き、救急車！」

冷静には働かない脳を必死に動かして、

救急車とグループに連絡をし、

大飛は数分後には救急車で運ばれていった。

ジェ「……ひろ！ひろ！！！」

その間も、ジェシーはずっと大飛の傍から離れなかった。

…