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…
北斗side
ひろの大きな声に驚いてほんから顔を上げる。
キッチンに消えていったひろの背中は次に階段を昇っていく。
キッチンに行く時はかなり怒っている様子だったけど、
２階に上がる時はかなり落ち込んでるような感じだった。
「何あったの」ってリビングの端っこで俯いたまんまの高地に話しかけたら
高「怒らせちゃった」
と大反省大会が1人で開催されてるみたいだったからそっとしといた。
嫌な言い方だったかもしんないって引くほど反省してる高地を置いて、
ひろの部屋に向かった。
少し心配だった。
コンコン、と優しくドアをノックするが返事がない。
北「ひろ？…松村だけど。入ってもいい？」
声をかけても、やはり返事がない。
北「…入るよ？」
扉を開けると部屋の中は真っ暗で、
ベッドの上にも机の方にもひろの姿はなかった。
トイレかな、と扉を閉めようとしたら、
壁の前にうずくまってる黒い固まりを見つける。
北「…ひろ？」
名前を呼ぶと、ゆっくりとひろの顔が起き上がって、
綺麗な目からポロポロと涙が溢れてくる。
「ほくと……ぼく…変？」
北「…？」
「ぼく、自分で自分がわかんなくなってきた。
こーちに、こーち全然悪くないのに、
僕が悪いのに、わかってるのに、
なんでかわかんないけど、おっきい声出しちゃった……どうしよ
せっかく一緒に住んでるのに……ぼく、こーち……」
話してるうちに呼吸が上がってきて、過呼吸のようになっていく。
北「ひろ、落ち着いて。
ひろ……」
「めいわく、かけたら…っう、っ…」
北「ひろ！」
苦しそうに身を小さくするひろに少し大きく声をかけると、
ビクッと肩を揺らしてやっと目を合わせてくれた。
北「…深呼吸しよ。大丈夫。ひろはひろだよ。
昔っから変わんない。俺らの可愛い大飛だよ？」
…
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作者名：ゆうか | 作成日時：2021年3月6日 17時
