Candle 僕達の未来 (ページ41)

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かおりside

あぁ…。なにやってんだろ。

大ちゃんの前で、あんな事言って…

ちゃんと応援しなきゃいえないのに、

涼介がライバルみたいな事言っちゃって…

『はぁぁ…。』

大『もう、大丈夫になった？』

はい。あげる。

私の手の中には、大好きないちごみるく。

『あ、ありがとっ。』

大『うんっ！どーいたしまして！』

私達は、さっき涼介とゆうかちゃんと別れて
2人で家の近くの公園にいる。

さっきの事あやまらなきゃ…。

『あのさ、大ちゃん…。

さっきは、ほんとにゴメンね！』

大『え？なんであやまるの？』

『え？だって…大ちゃんを傷つけるような事言っちゃったし…。』

大『いやいや、俺は大丈夫だから。
かおりは、悪くない。』

『いや、だって。ほんとにごめん！』

大『ううん、大丈夫だからね？だって、ホントに山田の目は、ゆうかの事好きっていう目してたし…

俺には、勝ち目ないのかもなっ…』

ふと、隣をみると大ちゃんの制服のズボンの上に…

「ポタッ。ポタッ。」

ん？雨かな？…と、思って大ちゃんに言おうとしたら

大『うっ…。』

大ちゃんは、泣いていた。

『え！大ちゃん！やっぱ大丈夫じゃないじゃん！』

大『ほんとだな。笑

やっぱ、我慢できなかったみたい。』

すると

「ポタッ。ポタッ。」

今度は、本当に雨が降ってきたみたいだ。

『大ちゃんっ。風邪ひくよ？帰ろう。』

いくら、言っても大ちゃんは、立ち上がろうとしない。

『ねぇ？大ちゃっ…。』

「ギュッ」

大『今だけは、こうさせて…。

お願いだから…。』

気付いたら私は大ちゃんに抱きしめられていた。

そして、涼介が好きなはずなのに、その手を振りほどけなかった…

こんな、大ちゃんを見たのは初めてだから。

『……いいよ。』

大『やった。ありがと。』

私達は、雨に強く打たれ続けながら、誰もいない公園で抱き合っていた。

それを、誰かに見られていたというのに…。