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雲間がとおあまりむっつ ページ16
ぼんやりと何かが見えてきた
白っぽい丸いもや
自分の腕を動かしても視界に手が入ることはない
何度か瞬きをして近づいていけばそれが小学生くらいの女の子であるのに気がついた
どうした？
なんで泣いてんの？
女の子は聞こえてないのかしゃっくりを上げながら泣いている
なんで…。なんでよ。わたしはただ…会いたかっただけなのに。
さびしい。
くるしい。
さむい。
ねぇ、ずっといっしょにいてくれないの？
わたしね……ちゃんの……まってるの。
少しずつ近づいていけば聞こえてくる声
どこか拙い喋り方をする女の子は年相応か、それより幼い印象を持った
もっと鮮明に見ようと瞬きを続け目を凝らしていると、段々と女の子の姿はぼやけ形がわからなくなってきた
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作者名：あげのり | 作成日時：2022年5月21日 20時
