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朝を迎え、ふと隣に目を写したリンドラに衝撃が走る。レオがいないのだ。
布団に触れれば明らかに随分と前に立ったとわかる冷え方だった。
リン「アルーラ!アルーラ起きて!!」
アル「んぅ。なんなのよ」
リン「レオがイなイんだ。早くに起きてるかもしれなイけど、万が一がアる」
アル「探そう」
リンドラの言葉に跳ね起き、眠りかけていた意識を覚醒させ急ぐアルーラ。バーの方に着けば店主が開店準備をしていた。
「おう、早いじゃないか。どうした」
アル「レオがいなくなっちゃったの!!」
リン「店主さん見てなイ?」
その言葉に驚く店主何せここの出入り口はバーのところ1つ、つまり店主が見ていないのであればみんなが寝ている時間に出歩いたということだった。
リン「アルーラ荷物をまとめよウ。今すぐ探しに行く」
アル「でも、レオさんが帰ってくるかも!!」
リン「…店主、その時はレオをここに留めてオイてくれなイか」
「勿論。だが、連絡が取れない。それだと困るだろう」
アル「それなら私が出来るわ!店主さんの精霊さんとお話しさせて!!」
「あぁ。成る程。わかった」
そして暫くアルーラはリンドラには見えない精霊と話し込んでいるのか他の席に行ってしまった。リンドラが苦笑していると目の前にはホカホカのご飯。
「それを食べて待っていろ。緑子族は色々な精霊と話せる。そして知り合った精霊とはアーミラを使って会話をするんだ」
成る程そんなことが出来るのかと自分の種族と違う能力を垣間見て、新しくデータを更新する。
そして食事をアルーラのところまで運びに行った。
店主は奥に消えて、いい匂いを漂わせてることからそろそろくる他の客用にご飯を作っているのだろう。
アル「やっぱり貴女様の店主の料理は美味しいわ!!」
リン「…」
早く済まないかとため息が出ているのをアルーラは知らなかった。
アル「ありがとう。頑張ってくるわね」
その言葉を聞いてやっとかとリンドラは腰をあげる。
食器を片しにカウンターへと行けば、机の上にはいくつかの布に包まれた箱があった。
リン「店主これは?」
「あぁ。お前さんたちにだよ。きっとあの坊ちゃん何にも食べてないだろうからな。それにお昼ご飯も必要だろう。探すのは大変だからな」
アル「店主さん、何から何までありがとうございます」
「いいってことよ。またこいよ」
お金を払い外に出た2人は取り敢えずと言って道なりに歩いていくことにした。
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作者名:あげのり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/raimu2/
作成日時:2019年5月16日 15時