24 ページ38
捕獲したジアーの回収に向かい、帰るかと帰路につこうとした時いずみが付いていていないことに気づく。
リン「イずみ?」
「どうしたの?」
いずみは物思いにふけっていたようで頭を振り皆の元へとやってきた。
いず「ごめんなさいぃ。なんでもないわぁ」
どこか浮かない表情のまま、へらりと笑ってみせる。不思議に思いながらも向きを変え歩き出した。
「おわっ、とと」
だが、先の疲れのせいか女の子がフラフラし転びかける。
そこをリンドラがなんとか支え転ばずに済んだ。
「ありがとう」
リン「イイエ」
レオ「…疲れているならおぶっていこう」
「いいよ!!問題ない!」
と言いながらもフラフラしている女の子を見てリンドラが後ろから抱き上げる。
そしてそのままレオの背中に押し付ける。
「わっ!!」
レオ「ナイス」
そのまま逃げられないうちに足をつかんで固定し、歩き出す。
恥ずかしくていたたまれなくなった女の子は真っ赤に染まった顔を隠すようにレオの背中に顔を押し付けた。
いず「照れてるのぉ?可愛いぃ」
「違うわ!!」
リン「意固地にならなくてイイのに笑笑」
「違うってば!!」
レオ「頼む。暴れるのだけはやめてくれ。落としてしまう」
からかわれさらに顔を赤くする女の子が2人の口を塞ごうとし、危うく落としかけてしまいそうになったレオ。
これを聞きごめんなさいと言って大人しくなる。
三人で横並びになりながら、ご褒美をどうするかを考えていた。
「ねぇ」
リン「?…アー」
レオ「ん?どうした」
気になり振り返ろうとすると止められる。向き直るとすぐに2人がやってきた。
リン「どウやら相当疲れてイたみたイだね」
「寝顔可愛いぃ」
成る程と言った顔をしたレオ。その背中にはしっかりとレオの服を掴みぐっすりと眠るその姿は、誰もが守ってあげたくなる赤子のようであった。
レオ「今日、一番頑張ってくれたからな」
いず「そうねぇ」
リン「賛成だ」
いずみが女の子の頭をひと撫ですると、少しばかり緊張していたのか表情が和らいだ。
いず「あー。私もこんな妹欲しいわぁ」
リン「子供の間違イなんじゃなイ?」
いず「その口引き裂いてやろうかぁ?」
起きてしまわないかと心配してみてみるもそれは杞憂だったようで、女の子はピクリともしなかった。
気がつけば戻ってきていたようで、時間は朝を迎えていた。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あげのり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/raimu2/
作成日時:2019年5月16日 15時