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後ろ姿を追い、連れられるがままにある部屋へと入り込む。
広いその部屋は、光り物を飾ったような煌びやかは無く、落ち着いた質素な空間があった。
そしてそこにいるのは多くの機子族。多くのモニターを背に大きな円形の机を囲んでいた。
「ただ今お連れ致しました」
「ゴ苦労」
レオを連れて来た機子族に返事をしたのは、真ん中に座るもの。作り物でできたとは思わせない程細かくさらさらな青髪。どんな光をも通さない深海のような碧眼。
何か値踏みをするかの様にじっと見つめる。
「夜分遅クにゴ苦労であった。貴殿をココに呼んだのには理由ガある」
レオ「…で?」
「貴様ぁぁ!!アリア様に無礼であろう!!」
アリ「よせ。ふむ。その様な態度、嫌いではないガ些か躾ガなっていない様だな」
その声と共に流れ出す電流。体が痺れ思わず外そうと手を添える。
だがその直後に電流は止まった。
アリ「…貴殿。報告通りなカなカに丈夫な様だな。本題ガ逸れた、貴殿を呼んだのは命を使わせる為である」
レオ「…命」
アリ「うむ。貴殿は身体能力も知識も申し分ないという。その能力を買い貴殿にはある生物の討伐に向カってもらう」
レオ「…それをする俺の利益は?」
納得がいかないと言ったように文句をたてるレオ。族長を前にしても自分を貫くあたり、ある意味素直と言えるだろう。
だがそれに他の者がいいように思うこともなく、雲行きが怪しくなっていく。
「貴様いい加減に!!」
アリ「いいだろう」
「アリア様!!」
アリ「ふむ、そうだな。この後の貴殿の自由…はどうだ。仲間を連れていクのであればその者たちの希望も聞いてやっても良いぞ」
その言葉を聞き、長く考え込むレオ。果たして彼らを連れてその討伐を完遂できるのか。それでもやはり仲間は欲しい。
レオ「ならば…」
しばらくしてやってきたのは寝起きな為若干不機嫌な彼女と、目をこすり今にも寝そうな女の子。
アリ「本当にその様な輩で良カったのカ?」
レオ「問題ない。後1人いるしな」
その言葉を見計らっていたかの様に入ってきたのは数人の機子族とそれらによってぐるぐる巻きにされたリンドラだった。
リン「くっそ!はなせ!レオ!裏切ったのか!?」
「アリア様!この者が長年頭を抱えていた反逆者に御座います!」
リン「誰が反逆者だ!」
アリ「役者は揃った様だな」
レオ「あぁ。説明を頼もう」
そかのものを置いてきぼりにどんどん話が進み、不敵に笑う2人がそこにいた。
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作者名:あげのり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/raimu2/
作成日時:2019年5月16日 15時