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「笑笑。君面白いねぇ。それに君は特殊だぁ」
レオ「!?」
「その昔、獣子族は動物と呼ばれていた。今でも枯子族…人間はそう呼んでいるけどねぇ」
レオ「また、人間」
人間は自分たちのために森を切り開き、発明を続け、世界を汚染した。動物たちのある種族は絶滅…あー血が途絶えることね。しちゃったんだよ。まぁそんなことがあって、獣子族は私達枯子族を憎んでいる。
「だからねぇ。君見たいのは結構貴重なんだよぉ」
レオ「それって…」
「君は他の人より色々試されるだろうねぇ」
レオは「最悪だ」とゲンナリした顔で言った。
どうにか脱出ルートはないものかと部屋の中身動き回る。
枯子族の所の牢屋とは違い、布団も机もソファもある普通の空間だった。広いそこは球蹴りを3試合同時に行っても尚広々としているだろう。天井は高く針葉樹が2本縦に並んでいてもおかしくはない。
…いや、おかしいか。
電気、空調、酸素。どれもこれも設備が行き届いていて捕虜と言うよりは籠の中の鳥状態だ。
レオ「ペットみたいだな」
「そうだねぇ。純粋な探究心だけは認められるけど、それ以外は流石機械、と言った所だよぉ」
レオ「なんでだ…」
「心がないことにより感情がないからぁ」
レオ「…感情の有無は脳次第なのではないか?」
「…あっ。ま、まぁそれは置いといて観察観察!!」
無理に話をそらされたが一理あると考えはレオは、再度部屋に目を戻す。脱出のルートでよく使われる通気口は天井が高すぎて届かない。扉、壁は金属で硬く獣化しても壊すのは難しいだろう。空調のダクトを壊せばいけるかもしれないが、気づかれるのは避けたいところ。ここにいる限り出るのは難しいだろう。
「どうするのぉ?」
レオ「取り敢えずこの部屋からは出なければならない。奴らの目を盗んで出るしかないだろう」
「でも!!これはぁ!?この首輪はどうするのぉ!!」
レオ「俺は平気だ」
「私立ち枯子族は脆いのぉ!!」
レオ「…っち」
彼女に対し悪意はないがお荷物はいらないレオは、置いて行くか連れて行くかを迷っていた。
レオ(まぁ、俺が知らないことも知っているしな…)
連れて行くことを決め、作戦を伝える。
まずはここの仕組み、構造を理解するため暫くは大人しくしておく。気を伺い、体制を整えて行動に移すというもの。
レオ「この首輪を取る方法も知らないといけないからな」
「わかったぁ」
抜け出した後、どうやって旅をするかを考え頭を抱えるのだった。
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作者名:あげのり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/raimu2/
作成日時:2019年5月16日 15時