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危険物質と見做されたものは、捕獲し新たなデータとして実験に使用される。
「長年、ここの調査をして来たんだがねぇ。ヘマをしてしまい捕まってしまったよぉ」
一言一言がなぜか間延びし、ゆったりと話してくれる。よくよく見れば、そいつは枯子族の雌出会った。レオはそこまで考えて「枯子族の場合はオンナというんだったか」と首を傾げた。
レオ「アンタ、枯子族だよな。なんでそんなことを考えてくれる」
「君は枯子族を見たようだねぇ。どの枯子族も、上に座って踏ん反り返っている奴らと一緒にするんじゃぁない。いいかなぁ?」
その言葉にこくこくと頷けばニッコリと返ってくる笑み。あと先が読めない彼女にレオは困惑した。
彼女は謎が多すぎるこの地を捜索する言わば諜報員だった。
「彼等は知ることに対してどんな方法も惜しまないからねぇ。殺す事もデータの一貫だと考えているようだよぉ」
レオ「…え?」
「もしかしたらどのぐらいで死ぬのかの耐久レースが始まるかもねぇ」
身の毛がよだち、辺りの気配を観察する。殆どが、ボロボロになった機械だが、中にはレオのような他の種族もちらほらといた。
「まぁ。ここではどうともできないからねぇ。大人しくしておこうよぉ」
その言葉を聞き、また自分ではわからないことがあるのかと1人納得したレオは大人しく座り込んだ。
振動が止まり、揺れが収まる。レオは目を開け辺りを見回す。どうやらかなり移動していたようで、止まった目の前の建物は真新しいかのように綺麗な金属が天高く聳え立つ所。
周りの景色も入ってすぐのところとは違い、きちんと整備されていた。
やり取りは全て体のどこかで行なっているのか、掌を機械にかざすと大抵開く。
「はいれ、捕虜たち。君達は我々に貢献スるべく今日から実験体となり、データにスる」
少し大きめの広場のところに通され、1人づつ首輪を嵌められる。
「首輪にはGPS、赤外線センサー、麻酔針、電気発生装置、などが搭載サれている。逃げようとスればソうシたものから実験行きだ」
そう告げ、出て行くロボット。閉められた扉も壁も全て鉄製で逃げ出すのは一苦労しそうだった。
レオ「どうしたものか…」
「とりあえず。ここの調査をしようよぉ」
レオ「もちろんそれは行な…!?」
独り言に返事が来るとは思っていなかったらしくわかりやすいくらい驚いて振り向けば先程の女が立っていた。
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作者名:あげのり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/raimu2/
作成日時:2019年5月16日 15時