囚われの少女 弐 【鬼滅の刃】

番外編 浅草 参 ページ45

ゴッ


痛々しい音が路地に響く


やってしまったかも


でも、頭から血が出てるぐらい


致命傷ではなくてよかった



『す…すみません。
大丈夫ですか…？』


足への負担を軽減させるように優しく着地する


そして男の人に近づく


｢兄貴!!止血をしていろ!!
その間に俺がこのガキを殺る｣


勢いよく殴りかかる男の人


それを避けるように後ろへ飛ぶ


"殴る"という感情だけでこちらに向かってくる


そんなんだと…



『父上と兄上に怒られちゃうよ？』


再び高く飛ぶ


流石に二度は同じことに引っ掛かりはしないだろう


私は屋根の上に飛び乗る



そういや、浅草の建物って高いね


まぁ、乗れたから問題ないや



そこから相手の頭めがけて飛び降りる


今度は音がしないように静かに



ﾋｭｯ


『こどもだからって油断したらダメだよ？』


ゴッ

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