囚われの少女 弐 【鬼滅の刃】

囚われ 肆拾壱 ページ3

鬼を斬った私は地に座り込む


他の鬼の気配はない


師範達が倒してくれた


私は笛を吹いた

鬼を倒した合図だ





ﾍﾞﾝｯ


琵琶の音


急に鬼の気配が強くなる


この気配は…



｢A、会いたかった…｣

鬼舞辻だ


立って刀を握りなおす



刀を振る


しかし、片手で抑えられる

血管が顔に浮き出ているのがわかる


｢心配したぞ…｣


私の頬を撫でる

私は鬼舞辻から飛んで離れる


なぜここにいるのがバレた



｢その首の傷…蜂鬼の針が刺さったのか。
面白いものが見れそうだな｣


どんどん近づいてくる

私の傷を見て笑う

早く…早く助けて師範


刀を近くの茂みに投げられる



次の瞬間、地面に押し倒される

折れた肋が痛い


首を絞められ息が出来ない


『ｸﾞｯ…ｱｯ…ｳｯ…』


｢なぜ逃げた？この仕置きは承知済みだろう？｣



手を離し、私の首についた赤黒い手の形を見て笑う

私は鬼舞辻の顔を引っ掻いて刀を取りに行く


｢傷が治りにくい…毒か｣


刀を構える

今なら間合いに入れる


走って鬼舞辻の首を狙う



ﾊﾟｷﾝｯ


首に当たった瞬間、私の刀が折れた

嘘でしょ


不味い



｢柱が近づいてきたか…
名残惜しいがA、次は必ず連れ戻す｣



ﾍﾞﾝｯ



琵琶の音と同時に鬼舞辻は姿を消した

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