＿＿ Love weather.32 ページ32
.
その光景があまりにも美しくて、固唾を飲む。
廉「 Aちゃんは覚えてへんかもしれんけど… 」
永瀬さんは窓の縁に軽く腰掛けて、
脳裏に映り出す光景を少しずつ話し始めた。
私は、その横顔を見つめる。
＿＿
あれは、俺がまだ二年の時…
あの時はまだ、
周りに女の子のおる生活が当たり前で。
これといって楽しい事も、おもろい事も無くて…たまにクラスメイトと遊んだりしとるだけやった。
勉強もそこそこ出来て、
運動も人よりかは出来て、
つまらん生活の中で
なんかハマる事ないかなーって思ってた時。
男子生徒と楽しそうに話してる
Aちゃんを見かけた。
首にタオルを掛けて水を飲むその姿に、なんでか分からんけど目を奪われて…その場に立ち止まった。
屈託のない笑顔が眩しかった。
所謂、一目惚れってやつやろな。
それから密かに体育館を眺めれる場所を探して、辿りついたんが保健室の…この場所やった。
まぁ、あんまりにも保健室の居心地がええから
居着くようになってしまったんやけど。
この場所から見るAちゃんは、
いっつも輝いてて、何時間でも見とれた。
走る度に揺れる髪も、しんどそうに顔を歪める所も、一つ一つの仕草を見逃したくなかった。
毎日見とる内に、話したいって気持ちが湧いてきて
自分でも、贅沢やなぁって。
そんな時に、Aちゃんが保健室に来てくれた。
運命や、って思ったんよ。
こんな中身もない空っぽの俺が、こんなにも楽しそうなAちゃんと話してええんか分からんかった。
…あっちこっちで過剰評価されて、
見た目ほどの能力もなくて、
周りの人達は中身の俺やなくて…
外見の俺ばっかり見てきた。
それが、辛くて苦しくて、この場から逃げたかった。
俺とAちゃんは、
ほんまに真逆の存在やから。
叶わん恋をしてしまったって、後悔した。
それでも、諦めれんかった。
諦めの悪い自分に俺すらも驚いたくらい
Aちゃんへの想いは、どうにもならんかった。
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あぐた。(プロフ) - Sさん» コメントありがとうございます。afterstoryは今、下書きをしておりますので、しばしお待ちください！ (2020年1月28日 22時) (
レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 完結おめでとうございます！やっと付き合った2人のラブラブなafterstoryも気になります！ (2020年1月28日 19時) (レス) id: a50c63b20c (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - 箱推しティアラさん» コメントありがとうございます。更新、頑張ります！ (2020年1月25日 1時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
箱推しティアラ(プロフ) - おもしろいし、この作品好きです！読みやすいですよ。更新頑張ってください！ (2020年1月25日 0時) (レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - さちままさん» コメントありがとうございます。ただ書いているだけで全然語彙力や文章力が無いので…そのように褒めて頂ける事、とても光栄です！ (2020年1月22日 18時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あぐた。 | 作成日時：2020年1月19日 19時
