＿＿ Love weather.1 ページ1
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保健室のドアを開けて中に入る。
“ 何しに来たん？ ”
カーテンの向こうから声が聞こえた。
男子にしては、少しハイトーンな澄んだ音だった。
“ 怪我をしたので、手当してもらいに ” と言うと、ベッドの軋む音がして カーテンが素早く開いた。
背の高い男子生徒が現れる。
前髪を直しながら出てきた その人は…
『 …ぁ、 』
この学校では有名な “ 永瀬廉さん ” だった。
毎日のように保健室に来ては授業をサボり、もはや保健室登校なのでは？と思うくらいの出席率。
ただ彼には、
それを許される理由があった。
廉「 俺がしたげるから、見してみ？ 」
『 …分かりました 』
顔が良い のと、賢い との。
前世でどれだけ善い事を成し遂げたのか、同じ人間だとは思いたくないくらい整った顔立ち。
どこで勉強しているのか、ほぼ満点の定期テスト。
先生は何も言えなかった。
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廉「 あ〜…突き指やな、テーピングしとこか 」
『 テーピングなら、自分で出来ます 』
ちょうどテーピングを頻繁に行う運動部に入っていた私は、永瀬さんに言われて そう切り返した。
でも…
廉「 俺がする 」
なんて言われてしまった。
永瀬さんの手の中には、もう既にテーピング用のものが握られていて やる気満々の様子だった。
…やるつもりじゃん、この人。
“ で、では…お願いします ” と痛む指を差し出す。
永瀬さんは満足気に笑った後、そっと私の指に触れて 驚くほど上手にテーピングをしてくれた。
自分の体温ではない物が
手や指に触れて、
なんとも言い難い気持ちになる。
“ よし、出来た ”
テープをハサミで切って、私の方を見る。
指を見れば、血は止まらないけれど 動かないという絶妙なキツさでテーピングされていた。
『 ありがとうございます 』
廉「 おん、全然。またいつでも来てな？ 」
『 はい、 』
そう言って軽くお辞儀をすると保健室を出た。
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これが永瀬さんと私の、
出会いだった。
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あぐた。(プロフ) - Sさん» コメントありがとうございます。afterstoryは今、下書きをしておりますので、しばしお待ちください！ (2020年1月28日 22時) (
レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 完結おめでとうございます！やっと付き合った2人のラブラブなafterstoryも気になります！ (2020年1月28日 19時) (レス) id: a50c63b20c (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - 箱推しティアラさん» コメントありがとうございます。更新、頑張ります！ (2020年1月25日 1時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
箱推しティアラ(プロフ) - おもしろいし、この作品好きです！読みやすいですよ。更新頑張ってください！ (2020年1月25日 0時) (レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - さちままさん» コメントありがとうございます。ただ書いているだけで全然語彙力や文章力が無いので…そのように褒めて頂ける事、とても光栄です！ (2020年1月22日 18時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あぐた。 | 作成日時：2020年1月19日 19時
