“ 完膚無きまで ” ページ39
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《雄英高体育祭もいよいよラスト！
1年の頂点がここで決まる、決勝戦！
ヒーロー科轟焦凍 VS ヒーロー科爆豪勝己》
会場に緊張が走る。
そりゃ、決勝だもんね。
《今、スタートォ！！》
『うわ、出たよ大氷壁！』
スタートの合図とほぼ同時にあのクソデカ大氷壁を轟くんがだした。
初手で決めるってよりかは牽制と様子見だろうけど…………
「強ェ個性故に ────── 」
大きな音と共に勝己が氷を壊して現れる。
ま、やっぱり一撃じゃ無理だわな。
「────攻め方が大雑把だ！！！」
流石としか言いようがない動き。
右手を伸ばした轟くんを爆破の勢いで上手く避けつつ掴みかかって吹っ飛ばす。
よく咄嗟に、しかも空中であんな動きできるよね。
私に同じ個性があったとしても無理だわ。
「ナメてんのか、バァァカ！！！！」
暴言が大分幼稚なのも難点よね。
頭良いはずなのに、こういう時だけ語彙力死んでる。
《氷壁で場外アウト回避！楽しそう！》
『いや怖いやろどう考えても！！』
「何先生にキレてんのよ」
『観客に寄り添った実況をしてくんなきゃ！！』
そう言ってる間にも、戦況はどんどん変わってく。
轟くん、勝己相手には近接を余儀なくされてるっぽい。
別に苦手じゃ無いんだろうけど、勝己程の機動力は無いだろうしなぁ。
「左を使え！使え、焦凍！！」
『わァ〜、親バカ(笑)だぁ』
エンデヴァー声デカ選手権出れるよ。
このだだっ広い会場に響き渡る声出せんだから、肺が常人の5倍位のサイズあっても可笑しくないよね。
《左側をわざわざ掴んだり爆発のタイミングだったり、研究してるよ。
戦う度にセンスが光ってくな、アイツは。
轟も動きは良いんだが、攻撃が単純だ。
緑谷戦以降どこか調子が崩れてるなァ》
『ふふ』
勝己が褒められてるぅ。
今までの先生達と違って真っ直ぐ見てしっかり褒めてる感じあるから相澤先生ってかっこいい。
今日知るまでは変質者って思ってたけど。
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作者名：N | 作成日時：2023年4月1日 17時
