寒すぎだぜベイベー ページ32
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試合は順調(？)に進んでお次は出久VS轟くん。
轟くんはなんか氷が凄いよね。
エンデヴァーの息子って情報を聞いてびっくりした。
細マッチョに見えるけど将来はああいう感じのゴリマッチョに進化すんのかな。
『出久がんばれー』
出久も中学最後の年で一気にマッチョへと成長したからな…
肩幅とかガッシリしてくの見るのちょっと面白かったの覚えてる。
とか何とか考えてたら、試合は始まり轟くんがぶっぱなした。
『初手から攻めるなぁ』
「さっさと決めるつもりなんだろ」
『うン"ｯｯｯｯ』
物凄い風圧。
多分髪の毛3本くらい抜けてる。
『………待って。今の………………』
「デコピン……？」
心操の言葉で疑念が確信に変わった。
今の風圧は、出久の個性によるもの。
轟くんの氷壁をデコピンで粉砕したらしいけど………
『指、ヤバくない……！？』
当の本人を見てみたら、弾いたであろう指が青紫に腫れ上がっていた。
明らかに様子が可笑しい。
でも納得はいく。
だって人から授かったって言ってたもん。
『慣れてない、か』
にしても威力が身体に見合ってない気がする。
これ、見てんのめっちゃ怖い。
「っ、」
『うぇっ、またか！』
体勢を崩した轟くんがもう一度かますけど、それも同じように弾かれる。
今ので指二本……………三本目。
これは耐久戦な気がするな。
轟くんが個性を発動しても出久が粉砕する。
だからといって出久が攻められてる訳でもないから、エンドレスになってる。
『………四本、』
出久の右手はもう使い物にならない。
この流れで行くと、左手もすぐダメになりそう。
轟くんもそう踏んだのか、追い打ちをかけに行った。
『う"ァ"ァ"ァ"…………』
「もうちょっと可愛げのある声出してくんない」
『うるせぇよぉぉ』
焦った様に出久が左手を弾くけど、轟くんはそれを避ける。
その流れで地面に当たった拳から氷が出かけるけど、その刹那、出久が右腕を振り上げた。
痛々しく腫れ上がった右腕を代償に自分の危機から逃れたらしい。
………いや、可笑しくね？
真剣勝負とは言ってもあんな…………
『…………痛い事せんでもさぁ』
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作者名：N | 作成日時：2023年4月1日 17時
