本気 ページ30
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「舐めンじゃねェ！！」
おっ。
体育着を囮にしたんか！
咄嗟の判断だったら凄いなコレ。
反応できる勝己も勝己だけど。
『あ"〜！気付かれた！』
背後から回ってきたお茶子ちゃんにもしっかり対応して直爆破。
お茶子ちゃんは突っ込んでってる辺り近接系の個性かな？
聞いときゃ良かった。
「【ゼログラビティ】だよ」
『え？』
「個性。麗日のね」
『あっ、なるほど。よく知ってんね』
「体育祭前に情報収集したんだよ」
『スゲェ』
あ、また喰らっちゃった。
あの猪突猛進スタイルには作戦があんのかな。
ずっと走ってんのも違和感ある。
自分の事浮かせるって手もありそうだけど……
『ん！？』
これ、たまたまじゃないよね。
絶対こういう作戦だよね。
『しんそ、コレ……』
「おい！止めなくて良いのか！！」
「大分クソだぞ！！」
おぉ。どしたどした。
プロかな？
ヒーローがブーイングし始めたんだが。
今真剣勝負中なんよ。
観戦に来たならそれらしく静かに見ててくれ。
『セメントス先生のスルースキルえぐぅ』
何食わぬ顔で居るんすが。
まぁそりゃ二人とも本気だもんね。
止めるわけにゃいかん。
本人達も気にせず戦ってる。
お茶子ちゃんが突っ込んで、勝己がまたそこに爆破をかます。
頑張れ、二人とも。
「おい！それでもヒーロー志望かよ！？
そんだけ実力差あるなら早く場外にでも放り出せよ！
女の子いたぶって遊んでんじゃねえ！！」
「｢そうだそうだ！！｣」
『はぁ〜？？』
「ちょ、煩い」
『いででででででで』
てか煩かったのは謝るけどそこまでじゃないし、煩かったとしても頭掴むのは可笑しいだろ。
『でも勝己がああ言われんのはさァ』
「違うだろって？」
『おん』
くそー！
腹立つわー！！
ここまで勝己にブーイング集まる事無くない！？
確かに見てて苦しい試合ではあるけどさ！
《一部からブーイングが…………しかし俺もそう思》
《今遊んでるっつったのプロか！何年目だ！！》
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作者名：N | 作成日時：2023年4月1日 17時
