悪魔の子【約ネバ】 (ページ7)

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「はい、みーつけた」

ぽん、とある子の肩を叩く。
その子はびっくりして後ろに飛び退いた。
そしてその後、「捕まっちゃった」と不満げに呟いて森の外へ戻っていくのだ。
僕はその様子を眺めながら、また他の子を探す。

さっきノーマンから聞いただけでも、まだ結構残ってる。
あの二人もそろそろ本腰をいれて探し出すだろう。
そしてちょっとだけ森の外の様子を見たが、エマはやはり捕まっていない。
フルスコア達には到底叶わないや、と思いながら人の気配を探した。

__ これは、僕のささやかな特技。
どこで得た物は分からないが、五感を集中させるとある程度の人の気配が分かるようになる。
呼吸音、心拍数、木々の囁き。全てが耳に入ってくる。
そんな感じがするのだ。

「あ、結構近くにいた」

ここからもうちょっと先に行ったところに人がいる__たぶん。
それが逃げてる人であって欲しいな、と思いながらそっちへ向かった。

「…エマかぁ、追いかけるのは難しいかな」

そこに居たのは、エマだった。
辺りをキョロキョロ見回し、また何処かへ逃げようとしている。
僕はそのエマの後をなるべく音を立てず、静かに追いかける。
それでもハウスの中で一番の運動神経がある彼女に追いつけるはずも無く、途中で見失った。

「…なんか、疲れちゃった」

無意識にため息をついていた。
外で遊ぶの、久し振りだったからなぁ。
休憩がてらに木陰に少し座った。

温かな木漏れ日の中、いつの間にか眠りについていた。