�検�-薔薇- ページ5
青い絵の方向に進むと、壁一面においでと書かれた空間だった。
あまりの気色の悪さに、吐き気がする。
「…。」
イヴも、黙ってはいるけど僕の上着の裾をぎゅっと握っている。
…年は近いはずなのに、妹みたい。
「あ、あれ、なんだろ？」
唯一、目立っているドアの前には、赤い薔薇と黒い薔薇が活けられた花瓶…がおいてある机。
なんだこれ…？
試しに、黒い薔薇をつついてみる。
すると、不思議なことに少し脇腹辺りがくすぐったい。
「…イヴ、この薔薇もってたほうが良いかも？」
「？
わかった…。」
イヴは、はてなを浮かべながらも赤い薔薇をとった。
風も吹いていないのに、ふわりと花びらが揺れる。
「さて、ドアの中に入るよ。」
イヴの承諾を経て、青色の扉を開ける。
微妙に軋むドアを不安に思いながらも、中を覗く。
…その中には、青色の髪が大いに額縁から外れた女の絵が。
な ん だ よ コ レ
「 お姉さん、どうした…の？」
イヴが私の脇の下からひょこりと顔を出し、絵の方を見る。見ないほうがよかったのに…？
「 よし、なんか書いてあるから読んでおく。
イヴ、鍵拾ってくれる？」
こくりと頷いたイヴを横目に、プレートの文字を見る。
何々…『その薔薇朽ちるとき…あなたも朽ち果てる』？
…どういう意味だろう。
その時、絵の顔が変化した。
目を見開き、歯を剥き出しに笑っている。
気色が悪い。
…早く、出よう。
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←�掘�-仲間-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
