�供�-深海- ページ3
大体、こう言うケェスは一度見たところを回って、可笑しな所を確認する。
これがシンプル・スタイルだろう。
だけど、僕はそんな普通な子じゃないからね。
適当に捜索してるよ。
やっぱりドアは開かない。
試しに、と思い窓を見てみる、が、何も見えない。
もう一つの窓を調べてみる、すると。
ﾍﾞﾁｬｧ
と、赤い液体が垂れてきた。
「ひッ・・・！」
怖い。あれ、血？
それだったら、誰の・・・
取り敢えず、一階を探してみよう。
何か、見つかるかも。
持っているカバンを握りしめ、僕は走った。
〜数分後〜
何も見当たらない。
となると、二階だよね・・・
あと、さっきから変な足音がする。
今気付いた、今。
何だか怖くなって、二階に行った｡
一階と同様、人は居ない。
僕は、あの絵を見に行った。
絵空事の世界、を。
あれに何かある気がして。
絵空事の世界の額縁から、青い液体が垂れている。
赤くないだけマシ、か。
少しだけ、触ろうとする。
すると、後ろから変な物音が聞こえた。
慌てて振り替えると、青い絵の具で お い で よ ソ フ ィ ア と描かれている。
・・・額縁の絵の具の方を向くと、そこには文字が書かれていた。
"おいでよソフィア 秘密の場所に案内してあげる 一階においで"と。
これ、絶対罠、だよ。
・・・一応、言っておくよ？
僕は怖がってなんていない。
もう大人だしね。
一応、妹だっているんだ。
もう何がなんだかわからないまま、一階に降りた。
深海の世があった場所まで行くと、柵が外れて中に入れるようになっていた。
あぁ〜・・・やだ、入りたくない。
でも、この中に行けば出口が見つかるかも。
僕は、決心して絵の中に飛び込んだ。
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