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思い出す父が良く私に頭を優しく撫でてくれていたこと。訓練終わりの私に、父がいつも褒めてくれるその撫でてくれる手や声が好きで、訓練は一生懸命頑張っていた。それをわかった上で父はいつも私を大袈裟に褒めてくれていた。
そしてなにより私が嬉しかったのは、我が子のように育ててくれていた父の暖かさが大好きだった
「そこまでだ。戻れ」
と背後からそんな声が聞こえて、私は素直に頷き立ち上がる
「私はいつか絶対にあの時の恩をお父さんに返したい。だから私は柊なんていう脅威に負けないから安心して」
あの時の恩━━━━━━━━━━━━━━━
それはまだ私が一瀬になる前のあの時
湿った空気に土砂降りの雨
冬なので気温はかなり下がって10度以下
街灯も無く、暗闇に包まれている道路に一人ポツンと少女が座っている。それも傘もささずにその少女は道路の端の草むらで濡れた髪や服を気にせずにただ座っている
そうしてそんな少女の前に男が立ちはだかり、少女が隠れるくらいの大きな影が少女の体を覆う。
「大丈夫か？親はどうした？」
そんな声が耳に入ってきて、それに顔を上げた。
「珍しい髪色だ、どこかの分家かな」
そんな言葉に少女は首を傾げた
その少女とは幼い頃の私だ。歳は不明だがまだ言葉も覚えたての子供。
「おや…おやはいない」
親という単語にそう答えた。私は生まれた頃やここまで育ててくれた親、人を何ひとつ覚えていない。つまり記憶喪失というものだった。
どうして自分はここにいるのかさえも分からず、気づけばここに居た。
それに酷く困ったように笑った男が言った
「ここじゃあ風邪引くから移動しようか。ついてきてくれるかな？えーっと」
「A。なまえはA」
それだけは何故か覚えていた。記憶にハッキリと。
「Aちゃんか、おじさんについて来てくれるかな、話も聞きたいし」
「ゆうかい？」
私は見た目の年齢の割に知識というものが豊富で、頭もよかったそれも驚く程に。
「はは、難しい言葉を知ってるんだな。大丈夫、そうじゃないからって言っても説得力がないか」
とその男は穏やかに笑った。それも優しそうに、この世界に辛いことは無いと思わせるようなそんな笑顔。そしてその男は私が雨に濡れないように傘を差してくれていた、自分が濡れているのはお構い無しに
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れもん(プロフ) - ユウさん» コメントありがとうございます！！これからもっと驚く展開へとなります！雫と言った人の正体とか！楽しみにしてくれてありがとうございます！！ (2016年8月28日 14時) (
レス) id: b78f9daf9e (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 過去編が、これからどうなるか、楽しみにしてます！ (2016年8月27日 22時) (レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん | 作成日時：2016年8月27日 21時
