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《12》 ページ12

ちょっと暮人兄さんAちゃんになんてこと教えてるの。




「深夜は違うの?」



いやそれは暮人兄さんがすることであって…と思うが、まあAちゃんはこの見た目でまだ14歳という若さだ。恋愛やそこらへんに疎いのは仕方ないか。いつもはあまり見せない子供的な部分を見てつい意地悪したくなった僕はニヤリと笑った



「んーどうだと思う?」



とAちゃんを壁まで追い詰めて顔の距離をグイッと近づけた。



「深夜?」



とAちゃんが喋る度に出てくる息が当たる程に距離が近い。Aちゃんの表情は相変わらず、無表情だ。はは、こんな時にも表情が変わらないなんて、Aちゃんらしいなあ



「深夜って似てるんだね」


「え?誰に?」


「グレンに」




と言われたその瞬間だった。

グレンに似てると言われたその言葉に反論しようと喋ろうとしたが、それを言葉には出来ず

ただ目の前で目を閉じている少女にしか目に映らなかった



「んっ…」


彼女の目がゆっくりと開いた、吸い込まれそうな空色の瞳がとても綺麗で幼い頃から一つも変わらないその瞳と同じ色をしたAちゃんの髪が僕は好きで

そうして何が起こったか分からない曖昧な思考をハッキリとさせていく



「え、え?ま、って」



うん、思考が追いつかないんだけど



「深夜ってこういうのに弱いの?」


「こういうのってキスの事だよね?」


「他に何があるの」



ということは間違いなく僕とAちゃんはキスをしたらしい。いや、しかもそれはAちゃんからの方から。冷静を保とうと一度深呼吸をする



「Aちゃん、簡単に男にキスなんかしたらダメだよ。今回は僕だったから良かったけど」



と少し冷静を保てた僕は説教じみたことをAちゃんに言った。そしてキスには随分慣れている様子だ。なんか可愛い妹を汚されたような…



「だって深夜があそこまで顔を近づけてくるからキスしてほしいのかなって」



それは冗談のつもりでからかってやろうと



「なんかごめん」



と申し訳ない気持ちになる



「それに深夜だからこそキス出来る」



いやAちゃんそれ意味深だって、ほかのひとが聞いたら勘違いしちゃうよその言い方だと



「嫌じゃないの?僕とキス」


「なんで嫌なの?」



なんで嫌って言われても…うーんこれは困ったな

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れもん(プロフ) - ユウさん» コメントありがとうございます!!これからもっと驚く展開へとなります!雫と言った人の正体とか!楽しみにしてくれてありがとうございます!! (2016年8月28日 14時) (レス) id: b78f9daf9e (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 過去編が、これからどうなるか、楽しみにしてます! (2016年8月27日 22時) (レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れもん | 作成日時:2016年8月27日 21時

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