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ーーーー…
ピッ
ピッ
ピッ
『…ん…』パチリ
目を開けると
薬品の匂いが鼻をくすぐる
寒くも暑くも無い生ぬるい空間に
目をハッと開ける
『病院…?』
体を起こそうとすると、ズキッと全身に激痛が走り、ボフッと枕に倒れ込む
桜「ん…あれ、起きたん璃癒さん」
声のする方に視線を動かせば朱色の瞳と目が合う
『…ああ。おはよう』
桜「おはよーさん…。俺はそんなに怪我酷く無かったからつい昨日退院したけど…
璃癒さん、かなり酷かったで」
『一昨日…?!私は何日間寝てたの?!』
桜「んー、二週間弱。中々目ェさまさへんから真選組の連中めっちゃ心配してたんやから」
『…そっか。飛鳥は?』
桜「ついさっきお花の水換えに出てった」
『…二週間か…。予定より長い間眠ってたんだね』
ガラッ…
飛鳥「!!璃癒さん!」
『飛鳥…なんか久しぶり』
飛鳥「璃癒さん!全然目ェ覚まさないから…
とても心配しましたッ…」
『はいはい、泣かない。大丈夫だからね』
桜「真選組には連絡しとくか?」
『あ、じゃあお願い』
桜「きっと近藤局長なら泣いて喜ぶで〜」
『そんな大袈裟な事…』
桜「沖田隊長なんて泣きそうな顔で璃癒さんの事見てましたで」
『え、…見たかった』
飛鳥「副長も、凄く心配されてて、毎日病室に顔覗かせてましたから」
『毎日…そんな心配せんでも良いのにね』
桜「いやー無理ないと思うで。血塗れで骨ボッキボキなんやから」
『あはは。まーな』
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作成日時:2021年4月18日 19時