BLACK. (ページ10)

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Part 10 ページ10

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『…ジヨン』

「ん？」

『もう終わり』

行為が終わった後も、

首筋に跡を付けてくるジヨン。

「分かってる」

『じゃあ何で跡付けるの』

「俺の事忘れさせないため。」

私の目を見て、冗談じゃないとでも言うように

私を抱き締めた。

『…いつか消えるのに』

こんな跡も、記憶も、感覚も、全部

いつか消えてしまうのに。

ジヨンも分かってるくせに。

「消させねぇよ」

頭を引き寄せて、深いキスをして。

いつか消えてしまうのは分かってるけど

当分、私の中では消えてくれなさそうで

何だか辛くなって鼻がツーンとした。

『明日、早いの？』

「昼から。」

『そっか』

「なに、俺と一緒に居たいって？どうしよっかな」

『んな事言ってないでしょ笑』

辛い。笑えない

分かりやすい苦笑いしかできない。

こんな事になるの分かってたのに

「明日、一緒にどっか行こ」

『…うん！』

「おやすみ」

優しい目で、優しい手で

私の頭を撫でて

私を抱き締め寝てしまった。

クォン・ジヨン

またの名を G-DRAGON

曲は知らないくても、名前ぐらいは知ってる

BIGBANGの中では一番人気なんだって

手が届きそうで、届かない。

目の前に居るのに。

抱き締めているのに。