BLACK. (ページ8)

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Part 8 ページ8

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『早く入りなよ』

グッと胸を押して

余裕そうな顔を睨んでやった

「なに、強気」

『普通』

「嘘つき。笑心臓バクバクじゃん？」

そう言って胸に耳を当てたコイツ

『…うるさいなぁ。』

「かわい」

『早く入りなってば、』

「照れてんの？笑いいよ。今からでも」

『照れてない。入ってから』

「ケチ」

『逃げないから』

「能力者？」

少しビックリした様な顔で

おデコにキスをした。

あ、まだ名前も知らないんだな

「ジヨン」

『え？』

「俺も能力者だから」

『嘘つき。笑』

「お前は？」

『A』

「そか。入ってくるから、逃げんなよ」

今度は瞼にキスをして

お風呂場に向かっていったジヨン。

名前何て、聞いてどうするのかな

もしかして、私の事…何て勝手な期待

一夜の関係なのに後から辛くなるのは自分なのに

ジヨンに触れられる度に、ハマってく。

ドロドロの映画みたいに

また何処かで逢えることを思って

どっかのヒロインみたいに夜空を眺めてた。

『…馬鹿みたいじゃない、』

「……誰が？」

耳元で聞こえた声に振り返ると、

首を傾げてるジヨンが。

『別に』

「そっか」

タオルを忘れてたのか、

ベッドを降りてまたお風呂場に向かっていった。

ジヨンの一つ一つの行動に

少しずつ少しずつ傷ついてく。

何を言っても、深入りはしないで

ジヨンが触れるのは、行為の為で

私自身に触れる訳じゃなくて…

面倒臭い女になったなって思って

枕に顔を沈めた。