BLACK. (ページ1)

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Part 1 ページ1

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「A」

『ん？』

「どうしたの？ぼーっとして」

『別に』

「そっか、」

ベランダから見上げる空は

真っ暗で、曇ってて

でも孤独に一つだけ光ってる星が

私を憂鬱にさせる。

『ヘリン』

「ん？」

『ありがと』

「いいえ。いつもの事だし」

『慣れた？』

「慣れたよ。笑」

『そっか笑』

また、男に捨てられて

別れ際に言われるのはいつも同じ言葉で

今回は別れ方が酷すぎたんだ。

浮気現場を直接見るなんて、

まぁ、初めてじゃないんだけどさ…

「今日は真っ暗だね」

『…え？一つ光ってるよ』

そう言って指差した一つの星

「あれは蛍光灯でしょ？」

『…そうなの』

「天然ちゃん。笑」

置いていた灰皿に煙草を押し付けて

部屋に入っていったヘリン。

『………蛍光灯ねぇ…』

煙草の煙で光を隠して、

私も部屋の中に入っていった。

『ヘリン、あれ星じゃん笑』

「えぇー？笑」

『天然ちゃん』

" お前、俺の事愛してた？ "

最後はいつもそれ。