INTERLUDE ページ40
──俺が■ねばよかったのだろうか。
『1番近くにいたのになぜ止めなかった！！』
俺のせいって言いたいの？
『死に損ないめ』
そりゃどうも
『その顔で俺を見るな』
どうしろって言うんだよ
『亡霊が』
そうかもな
──いや、俺
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『どうしたのA。また泣いてるの？』
幼い頃は泣き虫だった。
怪我をしたら泣いた。虫が怖くて泣いた。誰かの怒鳴り声に泣いた。茄子が食べれなくて泣いた。誰かの悲鳴に泣いた。ひとりが寂しくて泣いた。
とにかくあらゆることに泣いた。
Aがどこかで泣いているとき、兄の燈矢は必ず自分を見つけてくれた。大丈夫だよ、と泣く弟をその腕に抱きしめ、優しくその白銀の頭を撫でてくれた。Aが泣き止むまで、ずっとそばにいてくれた。
“いつも”だったらそうだった。
なのに“あの日”だけはそうじゃなかった。
あの日は、木枯らしが吹き荒んで空気が乾燥してて、炎症を起こした喉にはそれが辛かった。言葉が紡げないほど痛かったのをよく覚えている。
『ちゃんと寝るんだよ』
そう言って、燈矢は高熱にうなされるAの頭を優しく撫でた。朦朧とした意識の中で、燈矢の声だけが響いていた。
『じゃ、行ってくるねA』
いつもなら、Aが眠りにつくまでそばにいてくれるのに、あの日だけはそうじゃなかった。頭が痛い。呼吸が苦しい。ひとりはいやだ。
──置いてかないで
その声が届くことはなかった。
脳は休眠を強制してきて、大した間もなくAの意識は眠りに落ちた。
Aが眠って、起きた頃には、もう何もかもが手遅れだった。
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天照(プロフ) - 続きずっと待ってます！ (2月20日 19時) (
レス) @page41 id: aa210f3daf (このIDを非表示/違反報告)
薄氷槐 - くぅッ…！続きが気になるッ！更新無理せず頑張ってください！応援してます╰(*´︶`*)╯♡ (12月12日 15時) (レス) @page41 id: 318600bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
Ayaka(プロフ) - 一話から全部見直しました！何回読んでも最高です！続きの更新楽しみに待ってます( ^ω^ ) (12月9日 2時) (レス) id: de4c1d5b4a (このIDを非表示/違反報告)
メロンパン - 続き楽しみに待ってます。 (9月7日 18時) (レス) id: 77fdb417b6 (このIDを非表示/違反報告)
aiueo - 続き楽しみです。待っています！ (8月26日 11時) (レス) @page41 id: 8996259c1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：火月 | 作成日時：2022年3月6日 13時
