地上でのキャラ

決意 ページ17

「ただいま。」

弟が帰ってきた。僕は弟に「あのさ。」と声をかけた。

「どうしたんだ？キャラ。」
「今日……」
「ああ、見ていたのかい。」

絶句した。何で「今日」っていう単語だけでわかったの？僕は恐る恐る弟の顔を見る。いつもと変わらない優しい笑み。だけど……右手にはいつの間にか、スタンガンを持っていた。その手を弟がゆっくりとあげる。

「バレちゃったなら仕方ないな。」

びりっ‼一瞬何が起きたか分からなかった。だけど体が地面に崩れていってることはわかった。弟は

「殺すか。」

氷のように冷たい声で…なのに顔だけは笑顔で恐ろしい言葉を言い放った。次の瞬間、僕はバットで頭を殴られた。


それからは何があったのかわからない。だけどイビト山にある「モンスターが住んでいる」と噂される穴に落とされたということだけは覚えている。
……弟はもとから僕のことなんてどうでも良かったんだ。優しかったのは全部演技。本当はあんなに冷酷なやつだったんだ…。
……許せない。弟もアイツらも先生も両親も……人間自体許せない…‼
　 僕は決意した。
絶対に絶対に復讐してやる‼何があろうとも‼絶対に‼遠くからヤギっぽい……モンスターが近づいてきた。モンスターって本当にいたんだ…。それは好都合。アイツを利用して、人間を全滅させてやろう…！

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