【刀剣乱舞】その捌き、三名槍の彼の如く【蜻蛉切】其の弐 (ページ5)

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月夜の蛍五匹目ページ5

私は慌てて上体を起こす。

貴「ごっ、ごめんなさい！私ったら、ついうっかり.....頭打ったりしていませんか？」

そう言いながら蜻蛉切の頬に手を添えると、

蜻「い、いや、問題ない。それより....」

蜻蛉切は紅い顔をしながら皆さんの方を向く。

私も合わせてそちらを向くと、沢山の目と目が合う。

三「ほう......これは大胆な....」

鯰「やっぱり...そうだったんだね...」

骨「まあ、そうだろう....」

鶴「いきなりか？こりゃ驚いた！」

と、それぞれ思い思いの言葉を発した。

(.......ハッ！？みなさんの前だった！)

私は慌てて起きあがり、手をついて謝罪した。

貴「恥ずかしいところをお見せしました。なにとぞ...如何しました、蜻蛉切？」

私が謝罪をしていると、蜻蛉切が私に立て膝で歩いてくる。

心なしか、目が潤んで、頬が紅い.....

そして、私の後ろに来ると、腰に手を回してきた。

貴「ひゃっ！？と、蜻蛉切！？」

蜻「もう無理だ、A.....すまない、もう部屋に戻ろう。」

耳元で囁かれ、背筋が震える。

三「あなや、よいぞ。今宵は特別だからな、存分に楽しむのだぞ、お二人さん。」

力が入らない足を優しく包み込む様に抱えられ、横抱きをされて去る私の視界には、顔を火照らせた蜻蛉切と、鮎の酒蒸しが乗っていたであろう、汚れ一つない椀があった。