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月夜の蛍十五匹目 ページ15

貴「蜻蛉切?これは.....」


蜻「これは洗濯機といってな....電気の力で洗濯をする機械だ。現世では必需品らしい。」


蜻蛉切は次々と、丸い機械から濡れた洗濯物を運び、大きな籠に入れる。


蜻「さあ、これから水面川へ行くぞ!」


貴「みなもがわ....あの川ですか?」


私は外に見える川を指差した。

蜻「ああ。あの川は、主がこの本丸にやって来て作った川なのだ。鮎が住むほどに綺麗な川だ。」


貴「そうなのですね。やっぱり主様は立派なお方ね。」


私達は、洗濯物を持って川岸に向かった。




.




貴「よいしょっと....綺麗に干せましたね。」


蜻「ああ。しっかり洗えている。」


私達の眼前には、風に靡く、沢山の洗濯物だった。


中には、にっかりさんの謎の布巾や、三日月さんの手拭い、一期さんの上着もあった。


そして、私達は一つのものに目が止まる。


.


貴「昨日の....」


蜻「....布団のシーツだな....」


かあああっ、と顔に熱を感じる。


横を見ると、赤面の蜻蛉切が、決まりが悪そうな顔でこちらを見ている。


と、


蜻「っはははっ!」


貴「!?っなんで笑うのですか!?」


蜻「ついな。そんな顔をするとは、やはりAは愛らしい。」

私の顔がもっと熱くなる。


貴「〜っ!からかわないで下さい!!」



蜻「ははっ、それにしても、どちらにせよ主のもとに報告に行かねばならないな。」


(そうか....結納....?)


私は納得したように手を打った。


貴「そうなりますね....ん?そもそも、付喪神の私達がこんなこと.....大丈夫なのですか?!」


蜻「良くは知らないが、今の私達のような存在を愛刀と言うそうだ。そんな言葉があるのだから、粗方大丈夫だ。それに、主は私を応援して下さっていたのだぞ?」


貴「そんな、主様が?...では、心おきなく報告に行けますね。」


蜻「ああ。そろそろ、行こう。」


蜻蛉切が手を差し伸べてくる。


貴「...はいっ!」



空には、桃色の花弁が、沢山舞っていた。

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猫マシュマロ(プロフ) - 面白すぎです!更新、頑張ってください!応援してます! (2020年9月10日 18時) (レス) id: 374dad9b55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラヴァ     | 作成日時:2019年12月11日 22時

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