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涼介side
Aの匂いがする。
大ちゃんが早く連れ出してって言ってた理由は、Aの姿を見てすぐに理解した。
想像していたよりも怪我が酷い。
見えてる部分だけでもかなり痛いだろうに。
涼「A…。」
あ「…。」
俺を見るなり、逃げようと下がろうとしてるんだけど。
俺 大ちゃん以上に嫌がられてない?
涼「…どうした?」
あ「…。」
涼「俺 怖い?」
あ「…。」
少しだけど微かに震えてる。
口元を隠す指先も、血で汚れた足先も。
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んー…これは時間かかりそうだな。
怖がらせるかもしれないけど、今だけは強引にした方が良いかもしれない。
涼「Aちょっとごめんな。」
あ「っ…!」
涼「ちょっ、大丈夫か!?」
身を乗り上げて、Aの近くにあぐらをかいて座った。
一気に縮まった距離に驚いて、バンッて背中が壁にぶつかる音が聞こえてめっちゃ焦った。
でも狭いクローゼットの中で、距離は確実に縮まった。
あとはここからどう説得するか。
涼「…なにが嫌? 喋れそう?」
あ「…。」
涼「手どかして…話してくれないと分かんないよ?」
そっとAの手に触れたら、ビクッと大きく動く手。
ゆっくりどかして離さずに、腫れ上がっているから優しく包み込んだ。
涼「…話して?」
あ「…っ……止められ、なかった…。」
涼「うん。」
あ「頭で…だめだ、って…必死に堪えようとしたのに…っ…。」
やっぱり吸血が原因だよな。
あ「私が…侑李の言うこと聞いて、、ちゃんと血飲んでたら…こんな事には、っ…。」
震える声で話しているAの口周りは、血で薄汚れていた。
話し進めるにつれて、ボロボロと涙が溢れてる。
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あ「最後は全然…覚えてないんです…っ
気付いたら、血だらけの人が倒れてて…部屋中も血だらけで…。」
涼「…飢餓状態の記憶が無いのは俺らも同じだよ。」
あ「ごめんなさいっ…、本当に、止められなかったの…。
止められなくて、夢中になってて…っ。」
小さく縮こまるAの背中に、優しく手を添えた。
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とあ。(プロフ) - ♪くるすけ♪さん» 全然大丈夫です!書いていただける事になって良かったです!ありがとうございます!楽しみに待ってます^^ (2021年4月1日 7時) (レス) id: fdf3240231 (このIDを非表示/違反報告)
♪くるすけ♪(プロフ) - LURINさん» そんな前から読んで頂けてるのですか! ( °-° )ワクワクして頂けて嬉しいです!(笑) 最後は良い終わり方を出来るように頑張ります! こちらこそ長い期間読んで頂きありがとうございます(;_;) (2021年3月31日 18時) (レス) id: 118209df58 (このIDを非表示/違反報告)
♪くるすけ♪(プロフ) - まゆみさん» 寂しい思いをさせてしまうのは心苦しいですが、最後まで頑張って書き切ります! ありがとうございます(;_;) 長くて大変だと思いますが、ぜひ何度も読み返してください! こちらこそ最後までお付き合い下さい(´˘`*) (2021年3月31日 18時) (レス) id: 118209df58 (このIDを非表示/違反報告)
♪くるすけ♪(プロフ) - あちゃんさん» はじめまして! ありがとうございます(*^^*) 凄く励みになるコメント嬉しいです! 最後まで飽きずに読んでいただけるよう頑張ります!(´;ω;`) (2021年3月31日 17時) (レス) id: 118209df58 (このIDを非表示/違反報告)
♪くるすけ♪(プロフ) - とあ。さん» ごめんなさい!!移行先の作者ページでも書いたのですが、書いたつもりになっていました…(泣) 頭の中で一度書いてるので、すぐに書かせて頂きます!!m(_ _)m (2021年3月31日 17時) (レス) id: 118209df58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:♪くるすけ♪ | 作成日時:2020年11月16日 19時