9人のドS〇〇達…【30】

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ﾋﾟﾋﾟｯ＿＿







あ「…37.5℃です。」

慧「うん、平熱だね。」







今日は5月15日。
ついに今日、私は20歳となりました。







つまり人間に戻る日。

最後の健康診断…?
慧君に見てもらってます。

あ、vampireは人間より平熱が高めです。








慧「痛いところある?」

あ「特にないです。」

慧「脈測るね。」








手を出すと、脈を測り始める慧君。

周りには涼介君達もいるんですけど、さすがに静かに待機しています。








慧「採血もするね。」

あ「っ…。」








微量の血液の採取。

それを数分で検査し、異常なしということも分かった。








慧「全てにおいて異常なし。…じゃあ、始めようか。」

あ「はい…。」









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今回はvampire界に行くことは無く、私の部屋で行われる。

でも、vampireになる時に居た術者のような人達は来ている。







自分の部屋、自分のﾍﾞｯﾄﾞ。

それのおかげで安心の気持ちは少しあった。





でも、普段なら私の部屋には無いものがｽﾞﾗﾘと並んでいる。

あの時に見た機械、見たことがない機械も。






両腕に数本の管が繋がれて、見上げた先に慧君が顔を出した。








慧「…まずはAの体内から、山田の血液だけを抜き取る。

一定の量を超えると命に関わるから、その前にAの血液を投入する。
Aの血液は前にとったやつだから安心してね。」







「伊野尾様。そろそろ時間です。」








慧「分かった。

…ただ人間に戻るだけ。
それでもちょっと苦しく感じるかもしれないけど、全ては目が覚めるまで分からないから。

頑張ってね＿＿＿。」








慧君が放った最後の一言。

" 頑張ってね "

その言葉を聞きながら目を閉じると、一瞬で深い眠りについた。








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「4時間経過。反応なしです。」

「心電図 正常です。」








声が聞こえる。

けど目が開かない…指のひとつも動かせない。








涼「まだか…。」

「殿下、まだ入られてはなりません。」

涼「伊野尾を呼びに来ただけだ。すぐ出る。」








涼介君…の声がする。

慧君の声も微かに聞こえた、のに扉が閉まる音の後は聞こえなくなった。








あ「＿＿＿りょ、ぅ…。」







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