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知「腕、出して。」
蝉「は…?」
侑李の言葉に、かなり不機嫌そうな顔を見せる蝉。
そんな顔しなくても…、せっかく傷を治してあげようとしてるのに。
あ「侑李が傷治してくれるって言ってるの。」
蝉「…傷って、包帯でも巻くつもりか?」
あ「そうじゃないけど…、とにかくじっと__。」
蝉「っ__よけろっっ!!!!」
あ「えっ…!?」
ドンッ___!!
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蝉「っぐ…!!」
あ「っ…蝉っ…!!?」
ドサッ!!と重い音を立てて、床に倒れ込む。
私の真上にいる蝉は苦しそうに顔を歪めて、目の前にある蝉の肩の部分がジワジワと赤く染まっていく。
ボタボタッ…と血が溢れ出て、私の顔に軽くかかった。
蝉「っ…あの野郎ッ…。」
あ「蝉っ…蝉っ!!」
肩を押さえて寝転がる蝉の、撃たれていない肩を掴んで揺する。
発砲音のした先を見ると、さっき蝉に切られて死んだはずのボスがいた。
『ははっ…、ってめぇも…道ずれにして…ゃ…るっ…。』
力尽きたように、ボスの男は床に倒れて動かなくなった。
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涼「知念…!!」
知「分かってる!!」
慌てて駆け寄ってきた侑李は、蝉の撃たれた肩を治そうと手を出す。
私は…何が起きたのか分かってるはずなのに、慌てふためいてしまって…ずっと涙を流していた。
あ「なんで…なんでこんな…っ!」
蝉「っ…ぉ い…。」
あ「なに…っ…!」
顔を上げると、蝉の真っ赤に染まった手が頬に伸びてきて
ピタッ…と頬にくっ付いた。
あ「っ…な…に…?」
蝉「さっ…き…初めて名前呼ばれたな…って思ってさ…。」
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あ「なに…急になんなのよ…ッ。」
蝉「さ…ぁ、なんとなく…?」
どうしよう…手の震えが…涙が止まらない。
前に涼介君が消えてしまった時のと、今の光景が重なってしまって…。
涼介君じゃないのに…それでも涙が止まらなかった。
あ「な、んで…私のこと…庇ったの…っ。」
蝉「…知らね…、か、ってに…体動いた…。」
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ノン - 蝉、さいこ〜!!別れの時とかマジで感動しますわ( ;∀;)やばいです! (2018年3月21日 23時) (レス) id: 6cb2e50d9f (このIDを非表示/違反報告)
音榮(プロフ) - ページ3に性/・行・為の描写があります。フラグを立てた方がよろしいかと。 (2018年1月31日 22時) (レス) id: b73e50a267 (このIDを非表示/違反報告)
kou - すみません、間違えました。 (2017年10月23日 13時) (レス) id: 6fef2e555d (このIDを非表示/違反報告)
kou - ツイッターってやってますか? (2017年10月23日 13時) (レス) id: 6fef2e555d (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - あ、そのまんまだったんですね!!ありがとうございます! (2017年6月4日 21時) (レス) id: 26cab9163e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:♪くるすけ♪ | 作成日時:2017年4月4日 21時