888 ページ45
蝉「……だから?」
蝉は私のことを、乱暴に涼介君に投げ付けた。
受け止めてくれた涼介君は、私を抱き締めながら蝉に言葉をぶつける。
"死ぬ"
蝉にはそんな言葉が、その言葉の意味が…怖く思えないんだろう。
冷めた顔で、死んだような冷たい瞳で
蝉は荒くなった呼吸を整えながら、そんな言葉を出した。
涼「だから…って…。」
薮「お前は…死んでもいいのか?」
蝉「なにを今更。…俺はこの手で数え切れないほどの人を殺してきたんだよ。
俺が死んで、喜ぶ奴なんて何人もいるし。
殺されずに生きれる奴だっている。」
なんで…そんな冷たいこと言うの…。
なんで"死にたい"って言ってるような言葉を出すの…。
.
.
.
.
.
.
.
.
私が次見た時には…そこに蝉の姿はなかった。
代わりに、蝉から出た赤黒い液体が床に染み込んでいた。
あ「っ…。」
涼「…A、薮ちゃんが結界張ってくれたから。
お前はここにいろ。俺達以外は誰も触れられないようにしたから。」
薮「熱が上がるとだめだから…ちゃんと休んでるんだよ?」
さっきと同じように、涼介君は私を壁際まで運んで
壁に背中をくっつけるように座らせた。
冷たい壁が、高かった体温を下げてくれる。
涼介君は自分の黒いマントを、私に羽織るように掛けてくれて
また頭を撫でてから…薮君とあの危険な場所に向かって行った。
あ「…こんなとこになるなら…逃げてれば良かったのかも。」
きっと、蝉だけでなく涼介君達にまで傷を負わせる。
今まで蝉が仕事から帰ってきても、蝉の身体には傷一つなかった。
それが…そんな蝉が…あんな傷だらけになるなんて。
あ「っ…お願ぃ…死なないでっ…。」
.
.
.
.
.
.
.
.
.
中「A、…Aっ。」
あ「…裕翔君…?」
中「おいで。…ボス以外は終わったから、こっちの方が安全だって光君が言ってた。」
呼吸の乱れもない…けど、やっぱり所々を傷だらけにした裕翔君は
私に手を伸ばして、私の身体を抱き上げた。
中「体、辛かったら言ってね?」
あ「…はい…。」
.
.
3841人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ノン - 蝉、さいこ〜!!別れの時とかマジで感動しますわ( ;∀;)やばいです! (2018年3月21日 23時) (レス) id: 6cb2e50d9f (このIDを非表示/違反報告)
音榮(プロフ) - ページ3に性/・行・為の描写があります。フラグを立てた方がよろしいかと。 (2018年1月31日 22時) (レス) id: b73e50a267 (このIDを非表示/違反報告)
kou - すみません、間違えました。 (2017年10月23日 13時) (レス) id: 6fef2e555d (このIDを非表示/違反報告)
kou - ツイッターってやってますか? (2017年10月23日 13時) (レス) id: 6fef2e555d (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - あ、そのまんまだったんですね!!ありがとうございます! (2017年6月4日 21時) (レス) id: 26cab9163e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:♪くるすけ♪ | 作成日時:2017年4月4日 21時