9人のドS〇〇達…【18】

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_誘拐7日目_









あ「…。」

蝉「もう聞かないんだな。」

あ「聞くなって言ったのあんたのくせに…。」

蝉「うっせぇ。喋んな。」









ほんと腹立つ言葉しか吐かないよね…。

ま…私を殺せと言った依頼人が分かったからいいか。






戻れたら早苗に細かく聞こう。









……









あ「はは…戻れたら…か…。」








戻れるわけない。

そんなの絶対に無理だってことくらい分かってたのに。









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蝉「なんで笑ってんだ。気持ち悪い。」

あ「……。」

蝉「…なんだよ。」









蝉には…大切だって思える人がいないのかな。

でもこんなこと聞いたら、うざいって言われるだけだと思うし。









あ「友達とかもいないの…?」

蝉「…は?」

あ「友達。」









ﾌﾟﾛの殺し屋にこんな事聞ける私って、かなりﾊｰﾄが強いよね。

って言うより、恐れ知らず?





今までいろんな怖い事あったからね…慣れって言うのかな。









蝉「…ﾀﾞﾁ、か。1人ならいるけどな。」

あ「さっき言ってた…ｲﾜﾆｼって人?」

蝉「そーだよ。…俺を雇ってくれたんだから、ちょっとは感謝してる。」









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素直じゃないね…。
普通に友達だって言えばいいのに。


雇い主と雇われ者とかじゃなくて、"友達"だって。
もしかしたら"親友"とも言えるんじゃないの?









あ「ふぅん…、それじゃ恋人とかも無縁なんだろうね。」

蝉「…いるよ。」

あ「えっ!?誰っ!!」









こんな冷酷な殺し屋に恋人なんて…、相手も相当な腕前の殺し屋とか?

え、でも待って…。恋人いるのに私抱くとか…おかしくない?





鏡を見なくても、自分でも分かるほど
きっとかなりの険しい顔してると思う。









頭に?を浮かべながら、教えてと訴えるように蝉を見ていると

蝉は手入れのされたﾅｲﾌから、視線をこっちに向けて。









蝉「お前だけど。」









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あ「はっ!?」

蝉「じょーだんだわ。なに本気にしてんだよ。」

あ「っ、本気にしてないし…!!」









これまで聞いたことないくらい真剣な声で

だけど…すぐに嘘だって分かったよ。







だって…、…目の冷たさはずっと変わってないから。







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