252 侑視点 ページ8
まるちゃんに言われて、先日のことを思い返す。
リレーで無事に勝って、マネ貸し出しを阻止した興奮は冷めやらず、その勢いのままお願いごとを決めようかって話し合いをしとった。
先輩らは、走ったのは1年やからって、一任してくれはった。
治「Aが作るもんって、なんでもうまいよなぁ。
思う存分作ってもらいたいなぁ」
片割れの脳裏に浮かんでいるのは合宿のときの料理か、はたまた勉強会のときに食べたお菓子か。
少なくとも。
侑「確かにうまかったけど、それをお願いすんのはなんか嫌や!
なんかちゃうやん!!」
言葉がまとまらへんまま口に出したものの、角名も同意してくれた。
角名「語彙力はヤバいけど、わかるよ。
こんな権利とかなくてもお願いしたら作ってくれそうだよね」
治「ほんならみんなはどんなお願いがええんや」
角名「俺はシンプルにコスプレとか見てみたいかも」
銀島「ちょっとお願いすんの、恥ずかしない?」
侑「いや、男のロマンやろ!」
銀島「いや、分かるで!
でも、なんていうかさ...」
うまく言えへんのか、ぎんはちょっと口篭っとる。
銀島「さっき角名が言うた通り、大抵のことは聞いてくれそうやんか。
そしたら、権利やないとお願いできひんことの方がええよな、って」
角名「コスプレって、権利だからこそじゃない?」
銀島「いや、そうやねんけどな...」
結局堂々巡りになった話し合いのまま、なんも決まってへんかったなぁ。
記憶から戻り、目の前におるAに目をやる。
ダメなところはダメと、いいところはいいと俺らの手綱を握っててくれるA。
お願いしたいことか...。
まる「まぁ、男バレの姫にお願いしたいことなんて、ありすぎて決めきれへんかぁ」
侑「せやねん、男バレの姫やから...」
ん?
男バレの、姫?
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さくらんぼちゃん - わー!こんなマネージャー生活憧れるっ!続きが楽しみ〜!! (1月3日 10時) (レス) @page15 id: 5991a83759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:智紀りょう | 作成日時:2023年11月7日 18時