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A「き、北さん…?」
北「ほーん、1年はAの家に行って、手作りのお菓子を食べて頑張ったんやな」
侑「そうなんです!赤点回避したらAから呼び捨てで呼んでやってご褒美ももらえる予定ですし!」
侑くんは気付いていないのか、北さんの周りの温度が少しずつ下がっているのを。
尾白先輩は、面白いものを見た、と笑いをこらえている。
北「A、約束覚えとるよな。楽しみにしとってな」
角名「え、なに。北さんとなに約束してたの」
北さんの言葉に、一斉にこっちを向く侑くんたち。
A「えっと、北さ…」
北「あかんで。2人の内緒や」
侑「えー!気になってしゃあないですよ!」
にやりと笑って先に行ってしまう北さん。
侑くんは北さんの後をついて行ってしまった。
角名「ね、A。北さんとどんな約束したの」
尾白「まさか信介がこんなこと言うとはなぁ」
尾白先輩は笑いをかみ殺しているようだ。
りんくんには、先輩命令だからと、あたしも笑いをかみ殺しながら答える。
治「みんな早いなぁ。なに話してたん」
角名「北さんがAとなんか約束したみたいなんだけど、教えてくれない」
銀島「なんやそれ、北さんもこんなことするんか」
A「そろそろ着替えないと間に合わないですよ、行きましょう」
話を変えるようにみんなを促す。
みんなは納得がいっていないようで、動きながら言い合っている。
A「早くみんながバレーしてる、かっこいいところ見たいなぁ」
呟くように言うと、みんなの動きが早くなる。
尾白「おー、やるなぁ」
A「少しずつ分かってきました」
尾白「めちゃくちゃ心強いやん」
尾白先輩も軽快に笑いながら更衣室へと消えて行った。
あたしも気合を入れて、体育館へと向かった。
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作者名:智紀りょう | 作成日時:2023年2月9日 14時