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A「…そんなわけで、試験前はみんなで勉強会することになりました」
北「ええ考えやな。普段から勉強してないんは問題やけど」
A「ふふっ、そうですね」
今は朝練前の時間。
準備を終えて、みんなが来るまでの時間、北さんがパスを教えてくれている。
北「…せやけど、一緒に勉強できるんはええなぁ」
A「確かに1人よりもやる気になるかもしれないです」
北「いや、俺もAと勉強会したかったわ」
ボールをキャッチして歩いてきた北さんに言われる。
北「…俺もAと部活以外で会ってみたいなぁ？」
A「え？北さん？」
北「…俺もAと一緒にテスト勉強できる、同い年がよかったわ」
ちょっと拗ねたように言う北さんに、思わずきゅんとする。
A「でっ、でも、北さんがいなかったら、あたしは見つけてもらえなかったから、北さんが1個上でよかったです。
あたしをマネにしてくれてありがとうございます」
北「おおお、それは殺し文句やな。
…ほんなら、俺が全教科80点以上とったら、ご褒美くれへん？」
A「ご褒美、ですか？
できることだったら、なんでもいいですよ！」
北「なんでも、なぁ。楽しみやわ」
口元を上げて笑っていた北さんだったが、他の部員がやって来ると無表情に戻ってしまった。
北「ほんなら、よろしくな」
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作者名：智紀りょう | 作成日時：2023年2月9日 14時
