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北「あんとき見つかる前な、角名の提案で電話をずっと繋いどくことにしたんや」
角名「向こうはミュートにしてもらって、同時に録音もしててもらえばいいんじゃないって。
証拠にもなるし、こっちの様子もリアルタイムで伝わるし、いいんじゃないかって」
A「な、なるほど…!頭いい…!」
角名「Aには、周りを頼る方法を教えないといけないね。
見習ってくれていいよ」
A「うっ…」
北「どうせバレへんかったら、1人でこっそり処理したろって思ってたんやろ」
北さんが真顔で、一切視線を逸らさずに見つめてきて、とても圧を感じる。
A「みんな傷つくよりも、1人の方が…」
北「ほんまにそれ、思ってるんか?」
さらに北さんの纏う空気が冷たくなる。
北さんだけではなく、周りの4人も眉間にシワを寄せたり、眉を下げたりしている。
正直、そう思っている。
1人で相手を倒すことができるだろうし、みんなが傷つく方がいやだなと。
北「知らん間に足枷になってて、知らん間に大事な仲間が傷ついとった俺らの気持ちは考えてくれへんのか?」
銀島「Aがさ、強いのは分かってんねん。
でも1人で抱え込んだままやったら、どうも出来んかったやろ?」
角名「みんなが大丈夫なように、守るリストの中にA自身も入れてよね」
侑「ほんまやで、Aになんかあったら、俺らバレーできひん」
治「せや、体はなんともなくても、気持ちがな」
北「反対の、俺たちの立場やったらどうなん?
平気な顔でいつもと同じように過ごせるんか?」
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作者名:智紀りょう | 作成日時:2023年2月9日 14時